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東京に「メイヤー」設置 小池知事、国際金融都市PR 英シティーとの提携テコに、フィンテックなど先端技術も導入

2017/12/15 日本経済新聞 朝刊

インタビューに答える小池百合子・東京都知事

東京都の小池百合子知事は日本経済新聞のインタビューで、国際金融都市としての東京の発信を担うメイヤー(市長)を設置する意向を明らかにした。金融業の振興で提携した英金融街シティー・オブ・ロンドンと同様の仕組みを想定。海外の金融関連企業の誘致促進へPRを強化する方針だ。

小池氏は「どういう形でメイヤー・オブ・トーキョーをつくっていくのか、これから議論を深めていきたい」と述べた。「(英シティーの)メイヤーは世界を回って営業活動をしている」と指摘。東京版メイヤーについて「一番ふさわしい方を選んで東京というマーケットをしっかり世界に売り込みにいく」と話した。

東京都は国際金融都市構想でアジアの金融ハブをめざすとしている。すでに英シティーとの協力・交流の覚書を結んでおり、金融活性化の取り組みを加速する。ロンドンやパリなどを参考に官民一体のプロモーション組織も設ける。今後「どういう組織が一番いいか」検討するという。

小池都知事との主なやり取りは以下の通り。

官民一体のプロモーション組織も設けるという

――国際金融都市構想の意義は。

「金融産業は伸びしろがまだまだある。英国は金融が国内総生産(GDP)の10%を占めるが、日本は5%にとどまる。もう一押しして8~10%にすることで、GDPがだいたい30兆円増える計算だ」

「四半世紀前は東京市場がにぎわい、世界中の人がジャパンマネーを目掛けて来ていた。それがいつしかシンガポールや上海などに流れていってしまったが、もう一度呼び込む。金融はフィンテックなど、見えない部分ですさまじい変革が起きている。東京は世界から金融のイノベーション(技術革新)を取り入れるべきだ」

――英金融街シティー・オブ・ロンドンと提携しました。

「シティーの歴史は700年続いている。この厚みは何物にも代え難い。MOU(協力・交流の覚書)を結ぶことで、金融の教育プログラムも共有していく。社会的投資や環境投資でもロンドンには一日の長がある。東京の足りない部分、さらに磨く部分をロンドンと共有したい」

――海外への情報発信をどう進めますか。

「(シティーの)メイヤー(市長)は世界を回って営業活動している。どういう形でメイヤー・オブ・トーキョーをつくるのか。これから議論を深めたい。一番ふさわしい方を選び、東京市場をしっかり世界に売り込む」

――シティーとの提携分野に金融教育も盛り込みました。

「(金融都市構想の)有識者懇談会には首都大学東京理事長の島田晴雄先生に参加していただいた。シティーの金融教育とどう連携できるかを検討してもらっている」

――金融都市構想で掲げる政策減税の実現のめどは。

「残念ながら内閣府から税制改正要望を出したフィンテックなどに関する減税は(与党税制調査会で)バッテンが付いた。これは引き続き働き掛けていきたい。政策減税は(海外金融関連企業を誘致する)呼び水になる」

(舘野真治)

[日本経済新聞朝刊2017年12月8日付を再構成]

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