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カープ視聴率は平均3割 プロ野球、地方で元気な理由 「楽しませる技」に磨き、DeNAは会社帰りにビアガーデンや花火

2017/12/22 日経MJ

広島カープの17年の観客動員は4年連続で球団史上最多を更新した(リーグ連覇を決めて喜ぶナイン)

2017年のプロ野球の観客動員数は前年比0.6%増の2513万人と、初めて2500万人を超えた。球界再編のあった05年から約517万人、25%も増えている。観客動員数や地方でのテレビ視聴率を見ると、巨人に依存する時代は終わった。プロ野球は地域に密着した新たなエンターテインメント・サービスとして、マーケットを創造しつつある。

横浜DeNAベイスターズは12月5日、本拠地の横浜スタジアムの18年のシーズンシート5400席が球団史上最速の77日で完売した。従来は17年の4500席で102日が最速。シーズン3位からクライマックスシリーズを勝ち抜き、19年ぶりに日本シリーズに進んだ17年は主催の71試合中63試合が大入り満員と、球団最多の197万人の観客を動員した勢いは止まらない。

日本野球機構によると17年のセ・リーグの観客動員は1402万人と前年比1.3%増え、初めて1400万人台に乗せた。成績不振の読売ジャイアンツが300万人を割る一方、阪神タイガースは4.3%増の303万人と7年ぶりに大台を回復。首位の広島東洋カープも0.9%増の217万人と4年連続で球団史上最多を更新した。

パ・リーグは1111万人と0.2%減だが、16年に次ぐ過去2番目の水準だ。前半戦をリードした東北楽天ゴールデンイーグルスが9.2%増の177万人と7年連続で過去最高を更新。2位に浮上した埼玉西武ライオンズも3.4%増の167万人と、05年以降で過去最多だった。

かつて「長嶋・王」の巨人全盛期を中心に人気を博したプロ野球。スター選手の大リーグ流出やJリーグ誕生後のサッカー人気の拡大で野球人気の低迷が長く指摘されてきた。

最大の理由は、地上波テレビでの放送が激減したことが大きい。巨人の主催試合は01年まで日本テレビでほぼ全試合が生中継されていたが、視聴率が落ち込み放送は激減。17年の日テレの生中継は20試合で多くが週末のデーゲーム。ゴールデンタイムは開幕戦など6試合にとどまった。

■ボールパーク化でファンの裾野拡大

一方、地方に目を転じると風景が一変する。地元民放4局とNHKが今季中継したカープの95試合の視聴率は平均30%超。「視聴率が常時20%を上回る番組は希少だ」(民放幹部)。地元で優勝がかかった9月16日のヤクルト戦は最高46.6%の「お化け番組」に。11月25日の優勝パレードではNHKと民放全4局が特番で中継しテレビをジャック。優勝セールなど県内の経済効果は350億円になると中国電力は試算した。

地方球団の躍進の理由の1つが、地域に密着した「ライト(軽い)」なファンへの裾野の拡大だ。

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