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CSR、事業とのつながり模索 ESG投資が深化促す

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NIKKEI STYLE

企業の社会的責任(CSR)という言葉から何を連想するでしょうか。被災地の支援、植樹といった本業以外の「社会貢献活動」や環境対策を「CSR事業」として推進する動きが定着する一方、CSRをもっと広い意味にとらえ、経営全般を見直そうとする企業が現れています。

ESG投資の拡大が変化の背景にあります。ESGとは英語の環境(エンバイロンメント)、社会(ソーシャル)、統治(ガバナンス)の頭文字を組み合わせた略語です。財務諸表には表れないが、企業が成長を続けるために重視すべきだとされる要素を指し、世界の投資家が注目し始めています。投資家は企業に利益との両立を求める傾向が強く、企業が費用を負担するだけの社会貢献活動にはあまり関心がありません。そこで、投資家の視点に立ってCSR事業を見直す動きが出てきたのです。

伊藤忠商事は4月、NECは10月、CSRを組織名からはずし、「サステナビリティ推進室」を発足させました。従来の社会貢献活動や環境対策も継続しますが、「ESGをより強く意識した活動を全社で推進する」(栗原章・伊藤忠商事サステナビリティ推進室長)のが狙いです。

CSRの領域を広げようとする企業のよりどころは、国連が2015年9月に採択した「持続可能な開発目標」(SDGs)です。貧困、健康、環境、教育をはじめとして30年までに達成する17の目標と169の「ターゲット」からなり、自社の活動を国連の目標と連動させる企業が増えています。システム開発の伊藤忠テクノソリューションズは16年3月、品質向上、人材開発・育成、地域経済への貢献といった9項目を課題として示し、16年度の達成度を項目別に計測しました。

CSRに詳しい徳田賢二・専修大学教授は「CSR部門と事業部門との連携が進んでいない企業はなお多い。持続可能な社会の実現という視点をどのように事業に組み込み、イノベーションにつなげるか。経営トップがビジョンを示し、実行する姿勢が欠かせない」と指摘しています。CSRとは何か。再考する必要がありそうです。

中島大輔・NECビジネスイノベーション企画本部本部長「社会の課題とらえ、ビジネス生み出す」

世界の投資家が、環境、社会、統治の英語の頭文字を組み合わせたESGに注目し始めています。ESGの観点を重視しない企業は持続的な成長を期待できないと判断し、投資の対象からはずす動きもあります。企業はESGを重視しつつ、利益を確保できるのでしょうか。NECビジネスイノベーション企画本部の中島大輔本部長に聞きました。

――ビジネスイノベーション企画本部の役割は。

「NECのコア技術を扱うのが中央研究所。その技術をビジネスに変えるのが当本部で、2013年に発足しました。新しいビジネスモデルをつくるにはまず、世の中の流れをつかむ必要があります。観察やインタビューを通じて社会の課題、市場機会、技術の傾向をとらえ、ビジネスモデルの前提となる仮説を立てるのです」

「現状では約200人のメンバーが当本部に所属しています。事業イノベーション戦略本部、デジタル戦略本部、データ流通戦略室といった6つの部門に分かれ、地球環境、社会、産業から人々の生活まで、広い視野で世界を見つめ直し、課題を抽出しています。営業や研究など、様々な部門の出身者が集まっています。既存の事業部門は、売り上げや利益の計画と、効率性を重視する組織になっています。当本部では、当面は利益を生まなくても、もう一歩先を見据えて価値を生み出しそうなビジネスモデルづくりに取り組んでいます」

――具体的な取り組みは。

「様々なステークホルダー(利害関係者)との『共創』が大切です。例えば2014年にはアルゼンチンのリゾート地、ティグレ市と協力し、同市の職員と一緒に街を観察し、ワークショップを開きました。街が抱える課題の解決を目指す、2030年の未来ビジョンを共同で策定しました。当社の顔認証の技術を使って街中を監視し、犯罪を防止する安心・安全な都市作りを目標に掲げました。犯罪につながりやすいバイクの2人乗り、不審な車両などを検知する独自の技術を開発・提供しました。自動車の盗難を40%減らす効果があったと同市は発表しています。その後、他の都市にも監視システムを納入しています。今年は英サウスウェールズ警察と、ジョージア(グルジア)内務省に顔認証による監視システムを納入しました」

「『共創』の相手は、民間企業から中央官庁・地方自治体、教育・研究機関、地域住民・NPOまで含みます。当社はNPOと協力して様々な社会貢献活動に取り組んできました。企業が一定のコストを負担する社会貢献活動は引き続き重要ですが、活動の持続性を増すためには、利益につなげる発想も必要になってきます。NPOとともに課題の解決に取り組み、利益をもたらすプロジェクトを生み出したいと思っています」

(編集委員 前田裕之)

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