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美味しいお金の話

財布がなくてもタクシーに乗れる モバイル決済活用術 ファイナンシャルプランナー 風呂内亜矢

2017/12/8

アプリ「全国タクシー」はタクシーの依頼や決済をスマホで済ませられる

 年末年始の帰省シーズンが近づいてきました。みなさんは帰省先での移動はどうしていますか? 私は故郷の岡山県に戻ったときには、もっぱら父が運転する車に乗せてもらっています。しかし父に予定があるときなど、どうしても自家用車で移動できないときは、タクシーを簡単に呼ぶことができるスマートフォン(スマホ)のアプリ「全国タクシー」を利用しています。

■見知らぬ土地でもアプリで呼べる

 全国タクシーは、タクシーの依頼や料金の決済をスマホひとつで済ませられる便利なアプリです。アプリを立ち上げて自分の乗車場所を指定し、「今すぐ呼ぶ」をタップするだけで配車の依頼が完了します。乗車場所と目的地を入力し、事前に料金の概算を確認してからタクシーを呼ぶこともできますし、場所と時間を予約することもできます。あらかじめクレジットカードを登録してから利用するため、下車するときに財布を出す必要はなく、料金は後日、クレジット決済となります。

 普段生活している地域であればタクシーがよく走っている通りを知っているかもしれませんが、生活圏外だと勝手がわからないことが少なくありません。例えば私は岡山県では両備タクシー(岡山市)が大手だと知っていますが、自分の知らない土地だとその地域のタクシー会社の名前すらわからないことがあります。

■領収書、ネットでダウンロードも

 全国タクシーは日本国内の多くのエリアをカバーしているため、慣れない土地でも今いる場所で利用できるタクシー会社に簡単に依頼することができます。私たち夫婦は2人とも故郷が岡山で、帰省した際は基本的にはそれぞれ自分たちの実家を拠点に過ごします。夫が私の実家に来てくれるときには私がタクシー代を出して夫を送迎したいので、全国タクシーで呼んだタクシーに乗ってもらえば私のクレジットカードで決済できます。このように自分だけでなく家族や友人のタクシー代を持ってあげたいときにも、スマートに手配することができます。

 領収書やレシートは、現金やカードで支払ったときと同様に、下車する際に乗務員から受け取ることもできますし、ウェブサービスにログインすればPDFの形でダウンロードすることもできます。

■丸1日、財布なしで過ごす

 一方、東京でタクシーに乗るときは慌てていることが多いため、アプリで手配するというよりは、走っているタクシーに乗ることがしばしばあります。先日も少し急いでタクシーに乗ったのですが、乗車後、なんと財布を忘れていたことに気がつきました。そんなときでもスマホに決済機能を持たせておけば、財布を取りに家に帰らなくても予定通りにその日のスケジュールをこなせます。私はiPhoneの決済機能の「ApplePay(アップルペイ)」を利用しているので、タクシーだけでなく丸1日、財布なしで過ごせました。

 ApplePayは3種類の電子マネーに対応しており、JR東日本の会員制サービス「モバイルSuica(スイカ)」、NTTドコモの「iD(アイディ)」、JCBの「QUICPay(クイックペイ)」のいずれかで支払いができますが、私が一番よく使うのがモバイルSuicaです。通常、JR東日本の子会社が発行するクレジットカード「ビューカード」以外のクレジットカードからモバイルSuicaにチャージをする場合、モバイルSuicaの年会費1030円(税込み)が必要です。しかし、ApplePayだとほかのクレジットカードからモバイルSuicaにチャージしても年会費はかかりません。

■LINE Payカードでポイント獲得

 私はどこで使ってもポイント還元率が一律2%の「LINE Pay(ラインペイ)カード(プリペイドタイプ)」を使って、ApplePayのモバイルSuicaにチャージしています。こうすると、モバイルSuicaしか使えないときでも一律2%のポイント還元を間接的に受け取ることができます。

 LINE Payカードは、決済サービス「LINE Pay」を実店舗でも利用できるようカード化したもので、私は普段からLINE Payカードをメインで使っています。LINE PayではLINEでつながっている友人など個人間の送金が無料でできます。そのため、食事の際の友人との割り勘などもLINE経由でお金のやりとりをしています。受け取ったお金を現金で引き出す場合は216円の手数料がかかりますが、LINE Payカードの残高として利用する場合は手数料はかかりません。

 スマホを使ってキャッシュレスで決済したり、タクシーを呼んだりできれば、便利なだけでなく安心です。見知らぬ土地に行ったり、財布を忘れるといったトラブルがあったりしても、その日の予定を変更しなくてすみます。また、特に意識しなくても勝手にポイントがたまる仕組みもできるなど、美味(おい)しいお金の使い方やため方ができるので、ぜひ試してはいかがでしょうか。

風呂内亜矢
 1級ファイナンシャル・プランニング技能士、CFP認定者、宅地建物取引士。26歳でマンションを購入したことをきっかけにお金の勉強を始める。2013年ファイナンシャルプランナーとして独立。著書に『その節約はキケンです-お金が貯まる人はなぜ家計簿をつけないのか-』(祥伝社)、『図解でわかる! 投資信託』(秀和システム)などがある。管理栄養士の資格も持つ。http://www.furouchi.com/

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