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2017年も残すところあとわずか。旺盛な雇用マーケットの動きをにらんで、「来年こそは転職に向けて行動を起こす」と決意を固めている人もいるだろう。今回は、17年の転職市場がどのように動いたかを振り返りながら、いま好条件で迎えられやすいミドル層以上の人材ニーズがどこにあるかをお伝えする。時代の動きをつかみ、キャリア開発に役立ててほしい。

好景気を背景、「攻め」の戦略を担う人材にニーズ

10月の有効求人倍率は1.55倍と前月より0.03ポイント上昇。引き続き旺盛な採用ニーズを反映している

10月の有効求人倍率は1.55倍と前月より0.03ポイント上昇。引き続き旺盛な採用ニーズを反映している

17年の求人市場は全般的に活発でした。新卒の内定率も高く、売り手市場が続いています。多くの業界が採用に意欲的で、営業、エンジニア、管理部門スペシャリストなど、幅広い職種で求人が豊富な状況ですが、ここでは主に管理職層や経営幹部クラスの採用で目立ったキーワードを挙げてみましょう。

(1)AIやIoT ビジネスの道を開く新規事業開発

好景気を背景に、新規事業に投資意欲を見せる企業が多く見られました。特に、急速に増えてきたのが「人工知能(AI)」や、あらゆるものがネットにつながる「IoT」というキーワード。AIやIoTを活用したビジネスをプロデュースできる人材のニーズが高まっています。

また、近年では業界の垣根が崩れています。例えば化粧品メーカーが食品事業へ、医薬品メーカーが飲料事業へ、あるいは多様な業種がエネルギー事業に参入するなど、自社の本来の事業とは異なる領域で新たな収益の柱をつくろうとする動きが活発化しています。

当然、自社には知見を持つ人がいないため、外部からその専門領域のノウハウを持つ人、事業戦略を立てられる人を迎えようとする求人が増えています。

これにより、コンサルティング業界から事業会社の経営企画・事業企画などへ転身するケースが多数見られました。一方、コンサル業界でも、クライアント企業から事業開発のコンサルティングのニーズが出てきているため、さまざまな業界の事業会社の経営企画経験者などをターゲットに採用を行いました。

(2)働き方改革を推進する経営企画

経営企画の求人は常にありますが、求めるスキルや背景は時期によって異なります。最近では、多くの企業で「働き方改革」が課題となっているため、「業務改善」「BPR(業務改革)」といった経験を持つ人に期待が寄せられています。

また、近年では、「組織が硬直し、既存社員だけでは発想が広がらないので、外部から新しい風を取り込みたい」という意図を持った採用が増えていると感じます。ビジネス環境の変化のスピードがさらに加速していることから、業種を問わず「変革」への意識が高まっているのです。

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