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介護の不安、民間保険で軽減 介護度改善で保険金も 休業時の収入減も補う

2017/12/9

PIXTA

 介護を必要とする人の増加に伴い、介護関連の民間保険が多様化している。介護度の改善で保険金が出たり、介護をする人の収入減をカバーしたりする商品が登場した。いまのところ加入できる人に限りがあるが、上手に活用すれば介護に伴う経済面の不安を軽くする効果がありそうだ。

■リハビリに活力

 「リハビリを頑張る良いきっかけになりそう」。公的介護保険制度で要介護2に認定されている都内の女性(81)が注目しているのは、SOMPOホールディングスとアイアル少額短期保険(東京・中央)が9月から取り扱いを始めた新型保険「明日へのちから」だ。

 現在の民間介護保険は元気なうちに加入し、公的介護保険で一定以上の要介護度に認定されたら保険金が出る商品が主流だ。給付要件を満たすと、まとまった金額が一時金として支払われるタイプの商品もあり、介護状態を改善する経済的なインセンティブは働きづらかった。

 「明日へのちから」は正反対の商品だ。加入できるのは要支援・要介護認定を受けた人で、介護度が改善すると保険金が給付される「国内初の商品」(アイアル少短の安藤克行社長)。年間保険料は5千円、1万円、2万円の3種。状態が改善すると払った保険料の5倍の保険金が出る。1年の保険期間中、保険金は2回まで支払う。

 加入できるのは現在、SOMPOグループの介護施設の入居者のみだが、「いずれはグループ外の施設への拡大も検討したい」(安藤社長)。

 介護費用抑制のため、国や一部の地方自治体は入居者の状態を改善させた介護施設への報酬を手厚くする方針へとかじを切り始めている。SOMPOホールディングスは「施設側のインセンティブにもなる保険商品への関心は高まる」とみている。

■離職防止に寄与

 介護を担う世代の介護離職も社会問題となっている。三井住友海上火災保険とあいおいニッセイ同和損害保険が10月に発売したのは、要介護2以上に認定された親のために介護休業を取得した人の収入減をカバーする保険だ。

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