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クオバディスとほぼ日、手帳好き日本人が支持する理由

納富廉邦のステーショナリー進化形 歴史から始める手帳選び(上)

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NIKKEI STYLE

新年を間近に控え、2018年に使う手帳を探している人も多いだろう。スマートフォン(スマホ)があればスケジュール管理もできる時代だが、今も予定記録のツールには、スマホより紙の手帳を使っている人のほうが多いという。ニーズに応え、手帳のバリエーションも年々増え続けている。その歴史を振り返りながら、バラエティー豊かな手帳のトレンドを、「定番」と「新フォーマット」、2回に分けて解説する。

日本人は昔から手帳が大好き

スマホ全盛の現代、しかし紙の手帳は変わらず支持されている。

日本能率協会マネジメントセンターが毎年行っている手帳に関する意識調査を見ても、2017年、予定・行事の記録に使用するメインツールは「手帳派」が28.6%で、「スマホ」を抑えてトップ。「アナログ派かデジタル派か」という項目でも、アナログ派が48.5%と、デジタル派の34.3%を上回っている。

この背景には「デジタルへの反動」「手書きブーム」「紙と筆記具の組み合わせにスマホの機能が追いついていない」など、様々な理由が考えられる。しかし、ここで忘れていけないのは、日本人は昔から手帳が大好きだったという事実だろう。

9世紀に役人や廷臣の間で大流行したといわれる日記。だがそれらは日記といいつつ、多くは業務上の覚書だったといわれている。つまり手帳的に使われていたのだ。こういう歴史的背景があるからこそ、明治に入って「手帳」が輸入された時、当然のように人々に広く受け入れられたのだろう。

手帳の始まりはマンスリー型

日本に輸入された当時の手帳は、サイズこそポケットに入るコンパクトなものだったが、スケジュール管理よりも備忘録的な使われ方が中心で、日記との区別が付かないものだったようだ。今風に言えば「モバイル日記帳」が手帳と呼ばれていたわけだ。

手帳にスケジュールを書くようになったのは、1960年に日本で初めてマンスリー型の手帳が発売されて以降のことだという。カレンダーに予定を書いたりするのも、この頃に始まったようだ。つまり、今でいう手帳の歴史は、ここから始まる。

60年代半ば頃には、多くの企業が手帳を作り、社員や得意先に配るという習慣も始まった。

その頃の手帳は、見開き1週間が主流だった。各ページを横ケイで4段に割って、左ページに月曜から木曜、右ページに金曜から日曜とメモ欄といったフォーマット(今でいう「週間ホリゾンタル型」)、もしくは左ページに月曜から日曜までを横に7段(または6段)で割って、右ページはメモページとして使うフォーマット(今でいう「週間レフト型」)が多かった。

仕事といえばルーティンワークが中心だった当時、手帳は日々の時間管理よりも行事やイベントなど特別なことを書き込み、後は備忘録的に使われていた。そのため、このフォーマットが便利だったのだ。

そんな手帳に大きな変化をもたらしたのは、「見開き1週間バーチカル型」というフォーマットの登場だった。

忙しい医師が発明したバーチカル型

このフォーマットは1952年、フランスの医師フランシス=ジョルジュ・ベルトラミが発明。それを彼自身が創始者である「クオバディス」が製品化した。日本にクオバディスの手帳が輸入され始めたのは1970年代後半。この頃から徐々に手帳が変わり始める。

見開きの紙面を7つに分割し、縦の時間軸で予定を管理するバーチカル型は、時間を管理するのに向いたフォーマット。

もともとは、忙しかった医師が、休むための空き時間を見つけるために考えたフォーマットなのだが、働くのが大好きな日本人は、10分単位のスケジュールも一目で見渡せて、効率良く時間を管理できるフォーマットとして使い始める。それが1990年代後半。「手帳術」という言葉が登場し始めるのもこの頃だ。

実際は、会社が配る手帳と、このバーチカル型の流行の間に、80年代中盤のシステム手帳ブームと、90年代の電子手帳ブームもあるのだが、ここでは紙のとじ手帳に絞って進化の歴史を追ってみようと思う。

1日が午前4時で終わるバーチカル型も登場

90年代後半から始まった手帳術の人気は、ある意味、バーチカル型とともにあったといえる。

その先頭に立っていたのは、やはりクオバディスだ。80年代のクオバディスは、他の手帳と違う正方形の判型や、最新のページが素早く開けるように施されたページの端を切り取る仕掛けなどが受けて、フリーランスのライターなどにマニアックに使われていた存在だった。だが、90代後半には流通ルートが広がり、「エグゼクティブ」をはじめとする多くのラインアップが全国で手軽に入手できるようになっていた。「エグゼクティブ」の基本フォーマットは40年以上前に作られたものだが、今もその人気は高い。

クオバディスの成功をみた各手帳メーカーも、こぞって見開き1週間バーチカル型の手帳を発売。一時期は、それこそ「手帳と言えばバーチカル型」という状況だった。

現在も続くコンパクトなバーチカル型としては、コクヨの「ジブン手帳Biz」が代表的な存在といえるだろう。コアタイムの時間表示が強調されているなど、日本の働き方にあった工夫がされている。

個人的に好きなのはラコニックの「バーチカル 横型 B6」。朝は5時から夜は翌4時59分までに時間軸が設定されている。「日をまたいでも次の日が始まらない」というのは、スマホではできない、自由業者に優しいフォーマットなのだ。

ただ見開き1週間のバーチカル型は小型化に向かないという欠点がある。使い勝手を考えると、小さくてもB6サイズが限界だろう。

震災後、デイリー型とマンスリー型が人気に

バーチカル型と対照的な存在が、糸井重里氏が作り上げた「ほぼ日手帳」だ。登場はバーチカル全盛の時代が来る少し前だった。

「ほぼ日手帳」のフォーマットは1日1ページ。見開き1週間バーチカル型がビジネスや目標達成的に使われた手帳だとすれば、「ほぼ日手帳」は、1日1ページを自由に使おうとする、ある意味、手帳の原点回帰的なもの。どのようにも使えるから、会社員も主婦もフリーランスも使えて、しかも公私にわたり記録できる。大きさも持ち慣れた文庫本サイズ。備忘録としても使える手帳が、扱いやすい形で登場したのだ。

 「ほぼ日手帳」のような1日1ページフォーマットが一般的になるのは、3.11の震災以降といっていいだろう。手帳においても震災の影響は大きかったのだ。

日常がいきなり崩れるのを目の当たりにした人々の中には、ライフログの重要性に気がついた人たちも多かった。また、不況と重なったこともあり、アポイントメントを中心とした分刻みのものから、1日の間に、何をどれだけ行うかといった「ToDo」的なものが中心になっていった。

その結果、「ライフログを自由に構築できる」デイリー型、そして「仕事を大きく俯瞰(ふかん)できる」マンスリー型が、手帳の中心商品となっていく。

デイリー型は「ほぼ日手帳」がトップを走り続けている。その「ほぼ日手帳」から登場したのが「ほぼ日手帳avec」。持ち歩きやすいように1年を半年ずつに分けて2分冊にしたこのモデルは、デイリー型の新しい可能性を見せていると思う。

マンスリー型は持ち歩くカレンダー

マンスリー型の長所は1カ月の予定を見渡すことができる点。画面サイズに縛られて、広い画面を一度にみられないスマホでは得られないメリットだ。そんなマンスリー型の代表といえるのが、A4サイズに見開き1カ月を表示して、見やすく、書きやすく、持ち歩きやすく作られた、デザインフィルの「フラットダイアリー」だろう。持ち歩くカレンダーといった性格を持つ。

一方、ポケットサイズのマンスリーとしてロングセラーとなっているのが、クオバディスの「ビソプラン」。数あるクオバディスの製品の中でも、出荷量がナンバーワンだという。

(文具ライター 納富廉邦)

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