なぜ人は目が悪くなるの? 遠くが見えにくい理由は?

スーちゃん 友達に会ったら、メガネをかけていたよ。遠くのものが見えにくくなったみたい。私の両親もコンタクトレンズをしているけど、どうして目が悪くなるのだろう。なぜメガネやコンタクトレンズをすると遠くのものが見えるようになるのかな。

目の長さが伸びるとピントが合わないんだ

森羅万象博士より 人には「見る」「聞く」「触(さわ)る」「味わう」「嗅(か)ぐ」という5つの感覚があるけど、そのうち私たちが使う情報の8割は「見る」ことで集まると言われているよ。目は大事なんだ。

近くは見えるのに遠くが見えないのを「近視(きんし)」というよ。なぜ近視になってしまうのだろうね。1つは目の表側から奥までの距離が伸びてしまうのが原因だよ。ほとんどの人がこのタイプだ。

水晶体(すいしょうたい)はレンズに相当するよ。角膜(かくまく)という入り口から目に入った光は、水晶体を通るときに曲がり、硝子体(しょうしたい)を通過して網膜(もうまく)の上で一点に集まって画像をつくるんだ。ものを見るというのは、見ているものにあたって飛んできた光を目で感じているということだよ。網膜でものを映し出し、その情報が脳に伝わるとものが見えるんだよね。

目の前後の長さがわずか数ミリメートルでも伸びてしまうと、網膜の上でピントが合わなくなる。近視は、近くは見えるけど遠くが見えない。網膜の前でピントが合ってしまい、ものがぼやけて見えてしまうんだ。

多くの人はもともと網膜より後ろでピントがあう。成長するにつれて目が大きくなり、ピントがあってくる。ただ、ゲーム画面や本に顔を近づけてみていると、ずっと近くを見ていることになる。小中学生の成長期だと、ピントを後ろにずらそうとして目の前後の長さが伸びてしまう。目が悪くなるきっかけになるよ。

なぜ近くは見えるのに遠くが見えないのだろう。それは、目に入ってきた光の角度が違うためだ。遠くのものは平行に光が入ってくるので、ピントがずれてしまう。