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国内で1日に刊行される新刊書籍は約300冊にのぼる。書籍の洪水の中で、「読む価値がある本」は何か。書籍づくりの第一線に立つ日本経済新聞出版社の若手編集者が、同世代の20代リーダーに今読んでほしい自社刊行本の「イチオシ」を紹介するコラム「若手リーダーに贈る教科書」。今回の書籍は「頭がいい人をおやめなさい」。93歳の今も現役でコンサルタントとして活躍する著者が、自由に生き、働くためのコツを伝授する。

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梅島みよ氏

梅島みよ氏

著者の梅島みよさんは1924年生まれで、44年に津田英学塾(現津田塾大学)を卒業。在日米陸軍人事訓練部コンサルタントなどを経て、66年にマネジメントサービスセンターを設立して社長などを務め、現在は顧問となっています。著書に「日本の課長の能力」(日経プレミアシリーズ)などがあります。

60年以上「働く」ということ

厚生労働省によると、2016年の日本人の平均寿命は、女性が87.14歳、男性は80.98歳でした。企業の多くが定年を60歳としていますが、その後も20~30年は生きることになります。平均寿命は、なお延びると予想されており、最近では「人生100年時代」という言葉まで耳にするようになっています。

著者は太平洋戦争のさなか、19歳のときに海軍技術研究所に勤め、終戦後に結婚します。子育てなどでいっときは仕事を離れたものの、子供が幼稚園、小学校に通うようになった28歳のころに再び、働きたいと思うようになります。それから今日に至るまで働き続けています。まさに「100年人生」の先駆者です。

「働く母親」は、今では当たり前ですが、当時は近所にも否定的な人が多かったそうです。そんな口うるさい人たちを、著者の母親は「近所姑(しゅうと)」と呼び、著者をこう励ましました。

 「自分がやりたいと思い、それがいいことだと思ったら、周りの人がごちゃごちゃ言うことは、気にしなくてもいい。そういう近所姑はどこにでもいる。無責任にいろいろ言うが、『おっしゃる通りにして勤めるのをやめました』と相手の言うことを聞いても、誰も褒めてくれるわけじゃない。自分のやりたいことは、他人がとやかく言っても、間違ったことでなければやりなさい」
(第一章 頭だけいい人より、勘のいい人 42ページ)

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