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底知れぬ巨大洞窟 ナショジオ写真家が撮る暗闇の芸術

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NIKKEI STYLE

ナショナルジオグラフィック日本版

「暗闇に引かれるんです」――17年間にわたり世界中の洞窟の撮影を続けている写真家のロビー・ショーン氏は語る。最初は趣味でケイビング(洞窟探検)を楽しんでいたが、いつしか地下世界の虜になっていた。同氏は、ナショナル ジオグラフィック誌2017年3月号の特集「ウズベキスタン 底知れない洞窟へ」でも撮影を担当した。

洞窟探検の経験に加えて、彼が力を注いでいるのは、暗い洞窟をいかに照らし出すか。効果的に照明を当てようという試行錯誤が、ショーン氏の撮影技術に磨きをかけている。「カメラを絞り優先にして自然光を使うだけの撮影には、あまり興味が持てないのです」

暗闇でどうやって魔法のような写真を撮るのか、ショーン氏に聞いた。

「写真を撮ることを考える前に、まずは洞窟探検について熟知することが大事です。そうでないと機材をダメにするばかりか、最悪、自分がけがをしてしまいます」

洞窟写真家には危険がつきものだ。洞窟内を進むのは体力を使うし、厳しい寒さや湿気にもさらされる。洞窟の中に降りていくのはある意味、山を逆さに登るようなもの。ショーン氏は過去に高層ビルの窓拭きなどロープにぶら下がって仕事をした経験があり、命綱を使って高所作業をするのが得意になったという。

ショーン氏は、身に着けているハーネス(安全帯)にフックでつなげたカメラと三脚を使って撮影を行う。「昔の経験のおかげで、私は天井から200メートル、地面から200メートルという中空にロープでぶらさがったまま、不安なくバッグからカメラを取り出すことができるのです」

狭い洞窟もあれば、サッカー場がいくつも並ぶほど広い洞窟もあるので、カメラのレンズは柔軟なものがよい。「長年の経験から、広角で撮るほど良い結果が得られると考えています。しかし洞窟が非常に狭い場合には、ズームレンズだと良い画角が得られます」

暗闇に光を当てる

現場に到着したとき、ショーン氏がまずやるのは洞窟を奥まで進んでみることだ。これは1時間で済むこともあれば、数日かかることもある。

撮影場所を決めたら、ヘルメットを脱ぐ。そうすれば、目のすぐ上で光っていたヘッドランプを、今度は側面からの光源として使えるようになる。「私は洞窟自体と、そこで私が作り出せる影をいろいろ検討してみます」。目を闇に慣らしながら、ショーン氏はその空間とそれを撮影するベストな方法をあれこれと思い浮かべてみる。

「フラッシュやストロボとその配置について、自分がどうしたいのかを決めなくてはなりません」

撮影に出発する前、ショーン氏は機材を広げて、すべてが間違いなく使える状態になっているかを確認する。現場でひと通りの機材をセットし、何を撮りたいかをしっかりと思い描いてから、撮影を開始する。

「ライティングには幾通りかやり方があります」。ひとつは、遠隔操作で複数のフラッシュを一度に発光させる方法。「デジタル技術のおかげで、カメラ本体にフラッシュを付けることの欠点が見えてきました。そこでよりおもしろい写真にするために、フラッシュを移動させるわけです」

あるいは、1回につきひとつの光源を発光させて撮影し、複数のコマを重ねて最終的な1枚を仕上げることもある。

アシスタントを大切に

「洞窟に入るときには、全員が一丸となってあらゆる困難に立ち向かわなくてはなりません。撮影のときも、調査をするときも、探検をするときもです」。そこで重要なのが作業を手伝ってくれるチームの存在だ。チームは自分ともう1人という場合もあれば、15人ほどのときもある。

「アシスタントはこちらの撮影を手伝うために多くの時間を割いています。寒い中で1~2時間立ちっぱなしということもしょっちゅうです。彼らが照明を正しい位置に掲げていてくれるのです」

「撮影旅行の終わりには、私はパブに行って全員に一杯おごるようにしています。もしみんなが後日、写真のプリントが欲しいと言ってくれたら、本当にうれしいですね。それはつまり、彼らが次の機会にもぜひとも集まって手を貸そうという気になってくれているということですから。彼らは私の撮影旅行に同行すればきっと何か得るものがあり、また私自身が撮影から何かを得るだろうということを期待してくれているのです」

次ページで、ショーン氏が撮影した驚異の洞窟写真6点を紹介する。

(文 Nicole Werbeck、訳 北村京子、日経ナショナル ジオグラフィック社)

[ナショナル ジオグラフィック 2017年3月1日付記事を再構成]

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