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大企業のミドルリーダーには、通り一遍のビジネススクールでは学べない「人に影響力を与えたり、時には意のままに操るような、もっと泥臭いヒューマンスキル」が必要――。このように説いたビジネス書「ダークサイド・スキル」(木村尚敬著、日本経済新聞出版社)が話題だ。ダークサイド・スキルとはどんなスキルなのか、本書の一部を転載して紹介する。今回は7つのスキルの4つ目「堂々と嫌われろ」だ。

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「構造改革」という言葉には、工場閉鎖や人員削減などのネガティブなイメージがつきまとう。たしかにそういう面もなくはないのだが、もともとの意味は事業・組織の新陳代謝である。環境変化に対応して、古くなったものを改め、新しいものを伸ばしていくという小さな新陳代謝をきちんと積み重ねていくことが大事なのであって、何も日本経済新聞の一面を飾るような大規模な撤退戦やM&Aのような大胆な改革ばかりを指すことではない。むしろ普段の何気ない活動の中にも、たくさんの構造改革、つまり新陳代謝を必要としている事象が隠れている。

親しみやすさと敬意は両立しない

小さな意思決定といっても、いまある状況に手を加えるとなると、あちらを立てればこちらが立たないケースの連続なので、リーダーたるもの、みんなから好かれるというのはどだい無理な話である。みんなのご機嫌をうかがう人気取りではこれからのリーダーは務まらない。

ところが、みんなでコンセンサスをつくりながら、ボトムアップで物事を決めてきた人は、5人いたら5人全員の意見を聞いて、うまく落としどころを探ることに長けているので、わりとみんなから好かれるタイプである。全員にいい顔をして、みんなから好かれることに慣れた人が、いきなり誰かを敵に回すような決断ができるかというと、むずかしい。「あの人嫌い」と言われても、「それがどうした」と開き直れる根性がないと、みんなの顔色をうかがって、結局、問題を先送りすることになる。

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