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「貯金1000万円でも大丈夫」 老後不安にFPが提言

日経マネー

2018/2/16

自宅があり、最期は自宅でなくても構わないと割り切れるなら、住まいのダウンサイジングで老後資金を捻出することは決して難しくない。ケアハウスなら公的年金の範囲で十分暮らせる

クルマを手放したら生活ができない、元気なうちから共同生活することには抵抗がある、引っ越したら地縁・血縁が頼れなくなる、最期は自宅で息を引き取りたい……。異論や願いは当然あるでしょう。

しかし、クルマを都会で維持するには年間何十万円も掛かります。地縁も近所に住む人たちも同じように年を取れば、やがて自分のことで精いっぱいになります。

介護状態になったら施設より自宅が安上がりという勘違いをしている人もたくさんいますが、介護度が重くなって自宅で最期を迎えるとしたら、それこそ月に何十万円も必要です。

お金がないなら情の部分は割り切るしかありません。ただ、元気なうちから夫婦でケアハウスに入り、夫は囲碁三昧、妻はコーラス活動、夜はそれぞれ居酒屋へ繰り出すといった暮らしを楽しんでいるリタイア組もいます。

老後が不安なのは、何にいくら掛かるかが分からないからです。定年後、どこでどうやって暮らして、最期はどこで迎えて、どこの墓に入るかを頭に描き、必要な費用を見積もってみる。特に数字の裏付けが重要です。何にいくら掛けていいのか、いくら準備しておけばいいのかが分かれば、老後不安はかなり解消します。

そこそこ老後資金があると考えている人も同じ確認作業が必要です。年金生活に入ってからも現役時代の調子で生活レベルを落とせなければ、そこそこの貯蓄などあっという間に枯渇します。

老後資金が足りる・足りないより、我が家の家計がどうなるのかを知らないことが最大のリスクだとお考えください。

(日経マネー 本間健司)

[日経マネー2018年1月号の記事を再構成]

日経マネー 2018年3月号

著者 : 日経マネー編集部
出版 : 日経BP社
価格 : 730円 (税込み)


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