お金の劣等生は「コンビニでちょっと買い物」が好き実力派FP3人が語る 老後に備えるお金の知識(上)

日経マネー

横山 それは本当に共感します。先ばかり見ていて、今の家計収支を月3万円改善したら、将来がどう変わるかが分かっていない人が本当に多い。

定年前も定年後も有効な支出をコントロールする力

藤川 収入を増やすのはなかなか難しいですが、支出は全て自分にかかっています。横山さんの提唱する「消・浪・投」方式で見直していただくのも有効ですよ。

横山 ありがとうございます(笑)。「消・浪・投」方式とは、支出を「消費」「浪費」「投資」に分けて振り返る家計改善のメソッドです。まず「浪費」がどれだけあるかを認識して、翌月は「浪費」を「貯蓄」に回す努力をします。細かい費目に分けないのがポイントで、簡単に始められます。

藤川 支出をコントロールする力は、年金生活に入ってから生活レベルを落とさなければならなくなった時にも威力を発揮しますしね。そういう基礎力が身に付いていれば「老後のために運用しなくては」という強迫観念に駆られる必要はないはずです。普通はね。

横山 大切なのは当たり前のことをしっかりやることです。奥さんが働いていないなら働くとか。節約してくださいと言うと「そんなちまちましたことやって意味あるの?」と言う人もいますが、一事が万事です。

話題の「ラテマネー」じゃないですが、事務所のスタッフを見ていてもコンビニエンスストアでちょこちょこお菓子を買ってしまう人はやっぱりお金がたまらない。1日300円として年間約10万円、30年なら300万円ですから、それが老後資金にもつながっていきます。

藤川 そう、長期資産形成は地層のようなものですよ。小さな積み重ね。

横山 月5万~6万円の家計節約といった連載記事も書かせてもらっていますが、あれだって小さな節約を積み重ねた1年後の成果ですから。個別相談の時も、小さな成功体験を幾つも積み重ねてもらうようにすごく意識しています。どちらかというとお金の劣等生が多いので……。

塚原 例えばどんなことをアドバイスしてるの?

横山 マイボトルにお茶を入れて持ち歩きましょうとか、投資だったら取りあえず口座を開設してもらって少額から積み立ててもらうとかですね。ちょっとした1歩が「自分、できるかも」という自信につながりますよ。(次回に続く)

(日経マネー 本間健司)

[日経マネー2018年1月号の記事を再構成]

日経マネー 2018年3月号

著者 : 日経マネー編集部
出版 : 日経BP社
価格 : 730円 (税込み)


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