婚活に月13万円? 40歳男性が言えない本当の使途家計再生コンサルタント 横山光昭

自動積立定期預金で毎月10万円をためていたのに270万円しか貯蓄がなかったのは、こうした出費が過度になった際、やはり預貯金から引き出していたからのようです。話を聞き、すべて納得がいきました。

「出会い系サイトや風俗への出費が問題だということは自分でもよく分かっている。しかし、自分ひとりで抑制するのは難しくて……」。こんな刹那的な生き方をやめたい、そうでないと貯蓄はもっと減ってしまうということはIさん自身、十分理解しています。

まず精神面のコントロールが必要

Iさんに必要なのは支出を削減する手段を伝えるというより、むしろ精神面をどうコントロールしていくかです。精神面を制御できれば、貯蓄は今よりもいいペースで増やしていけます。風俗はもちろん、出会い系サイトも相手がどんな女性なのかよく分からないので、だまされてしまうことも少なくないでしょう。それよりも本気で結婚したいのなら、相手の女性のことがよく分かる形で出会いの場を設けてくれるシステムを利用するほうにお金をかけるべきです。

Iさんには婚活のあり方そのものを考え直し、結婚相談所に支払う会費や紹介料なども見直してもらいました。その結果、自分費の18万円については、母への仕送り2万円、小遣い3万円は維持しつつ、婚活費用やそれ以外の交際費などは5万円に減らし、計8万円減の10万円に抑えました。出会い系サイトの利用などをやめたことからタクシーの利用も減り、交通費も削減。スマホも主にインターネットしか使っていないのに通話料を重視したプランだったので、こちらも見直しました。

iDeCoなどで強制的に貯蓄

そして自分費から浮かせた8万円や、スマホなどの通信費、交通費の削減で捻出した計9万4000円の多くをいわば強制的に貯蓄するため、給与から天引きする形で運用に回すことにしました。まず、Iさんが勤める会社には企業年金制度がなかったこともあり、個人型確定拠出年金(iDeCo)に毎月、上限の2万3000円を投資し、老後資金を蓄えることにしました。iDeCoは60歳になるまでは原則引き出せませんから、お金をためるには最適です。併せて来年から始まる少額投資非課税制度(つみたてNISA)で結婚費用などをためることにしました。つみたてNISAは年間40万円まで積み立てできるので、月3万3000円ほどが積み立てられます。iDeCoとつみたてNISAを合わせ毎月5万6000円を運用に回し、従来の10万円の自動積立預金も継続することにしました。

Iさんの生活費に問題はありませんでしたが、快楽への出費が習慣になり、多額になっていたことが貯蓄できない原因でした。そんな状態で日々のやりくりに気を使っていたとしても、刹那的な出費が多ければ意味がなかったでしょう。悪しき習慣だと本人は分かっていても、ひとりで改善することは難しいものです。傷口が広がる前に専門家など第三者に早めに相談すべきでしょう。

(「もうかる家計のつくり方」は隔週水曜更新です)

横山光昭
マイエフピー代表取締役、家計再生コンサルタント、ファイナンシャルプランナー。お金の使い方そのものを改善する独自のプログラムで、これまで1万人以上の赤字家計を再生。書籍・雑誌の執筆や講演も多く手掛け、「はじめての人のための3000円投資生活」(アスコム)は47万部を超え、著書累計は218万部。
近づくキャッシュレス社会
ビジネスパーソンの住まいと暮らし
注目記事
近づくキャッシュレス社会
ビジネスパーソンの住まいと暮らし