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婚活に月13万円? 40歳男性が言えない本当の使途 家計再生コンサルタント 横山光昭

2017/11/29

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 「結婚のための資金をためたいけれど、なぜか思ったほどたまらない」。独身の男性会社員のIさん(40)が相談に訪れました。給与は年俸制で支給されており、ボーナスはありません。毎月の手取りは48万円ほどで、自動積立定期預金で毎月10万円を先取り貯蓄しています。残ったお金はほぼ使い切るそうで、生活費は月38万円ほどになります。

 Iさんの現在の貯蓄額は270万円ほど。毎月10万円を積み立てているにもかかわらず、まずこの貯蓄額の少なさが腑(ふ)に落ちません。つまり、38万円の生活費を超えて貯蓄にまで食い込んでいる出費があるはずです。それが何なのか、38万円をどれくらい飛び出ているのかなど原因を探る必要があります。

 Iさんにお金の使い方を聞き、家計表にまとめていくと、食費や水道光熱費などを含め極端に多い費目はありません。スマートフォン(スマホ)も格安スマホに切り替え済みです。洋服には気を使わない性格なので被服費も抑えられており、散髪もいわゆる「1000円カット」で済ませるなど、倹約している印象です。

■月18万円の「自分費」の中身は?

 しかし、Iさんの家計表には「自分費」と名付けた自分のために自由に使っていい費目があり、その額が毎月18万円と非常に大きいのです。なんともアンバランスな印象を受けました。自分費を除く生活費は20万円と倹約しているのに対し、自分費がそれに匹敵する18万円。いったいこの自分費にはどのような支出が含まれているのか、問いたださなければ話は先に進みません。しかし、Iさんは自分費に関してだけは口をつぐみます。

 長い沈黙が続いた後、Iさんが重い口をようやく開きました。自分費の内訳は実家の母親への仕送りが2万円、自分の小遣いが3万円、そして残りの13万円が結婚相談所への支払いなどいわゆる婚活のための費用だったのです。実際には小遣いの3万円を婚活に充てることもよくあります。30代後半から「母親が元気なうちに孫の顔を見せたい」との思いが強くなりましたが、職場では出会いがなく、Iさんの焦りは次第に増してきました。

 ただ、婚活とはいえ費用が高過ぎるのがどうしても気になります。「そんなにお金がかかる結婚相談所はどんなシステムで、どこまでのサービスを提供してくれるのか」。私は興味本位ではなく、Iさんのためを思って質問を続けました。すると、Iさんは深いため息をつき、「分かりました。すべてを正直にさらけ出します」と切り出し、せきを切ったように話し始めました。

■出会い系サイトなどで1400万円を使う

 婚活費用の中には確かに結婚相談所の利用料金も含まれていましたが、実際は出会い系サイトで知り合った女性との交際費や風俗に通う費用が大半を占めていたのです。「なぜそんなことになったのか」と聞くと、Iさんは「気軽に複数の女性と交際できるし、仕事から帰ってから夜にも利用できるのが魅力だった」といいます。そして次第に結婚よりも快楽を求めるようになり、「出会い系サイトの利用や風俗通いをやめることができなくなっている」と打ち明けてくれました。これまでにこうした快楽に費やしたのは総額で1400万円にも上るそうです。

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