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有森裕子さんに質問 25km過ぎで足が止まるのはなぜ

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NIKKEI STYLE

日経Gooday(グッデイ) カラダにいいこと、毎日プラス

読者の皆さんから頂戴したランニングに関するお悩みに答えるシリーズも、3回目になりました(第1回「有森裕子 痛みが生じたらまず治療、次に上体の筋トレ」、第2回「有森裕子さんに質問 とれない疲れや筋肉痛の対処法は」)。今回は、市民ランナーも実業団で走るレベルのランナーも、どこかで必ずぶつかる「伸び悩み」について一緒に考えていきたいと思います(編集部注:質問の文章には一部編集を加えています)。

【60代男性(会社員)】
ランニング歴:10年以上 ベストタイム:4時間59分(フルマラソン)
 フルマラソンのベストタイムが4時間59分のランナーです。1km6分ほどのペースで週末は土日合わせて30km、平日のトレーニングでは1日5kmほど走っています。普段の生活ではエレベーターやエスカレーターを使わず、階段を使うように意識し、足腰を鍛えていますが、途中で歩かずに走り切れる距離は25kmまでで、それ以降、距離を延ばすことができません。一向にトレーニング成果が上がらないので、良い練習方法を教えてください。

25km以上になると走り切れない、というご相談なので、約5時間というフルマラソンのベストタイムは、恐らく途中で歩いたりされていてのタイムですよね。決して悪くはないと思いますよ。また、エレベーターやエスカレーターを使わずに階段を利用され、普段の生活の中でトレーニングされていることは、素晴らしいと思います(参考:「有森裕子 スランプ脱出、まずは「階段利用」から」)。ぜひ、階段の上り下りは続けていただきたいです。日々のトレーニングも欠かさずに続けていらっしゃるみたいですし、今のトレーニングに大きな問題があるわけではないと思います。

ただ、お悩みのように、25kmで足が動かなくなり止まってしまう、距離が延ばせないというのであれば、「25km」という心理的な壁を取り払う必要があります。そのための手段の1つとして、1km6分というスピード設定を、ひとまずやめてみてはいかがでしょうか。

まずペースを落としてみる

例えば、1km6分のペースでずっと走り続けるのではなく、スタート直後は1km7分ぐらいのペースで走り、数kmごとにスピードを上げ下げするビルドアップ走で走ってみるのもいいでしょう。または、スピードはある程度落としていいので、「今日はとにかく30km走り切る!」と、距離だけに目標を定めて取りかかると、ハードルを越えやすくなるような気がします。

そして、目標の距離を完走した後に、1km5分半、5分50秒といった自分の理想より少し速いぐらいのスピードで、200m程度のインターバルトレーニング(参考:「有森裕子 中上級ランナーにインターバルトレーニング」)を5~6本ほど取り入れると、足に刺激が入ってスピードの感覚を忘れにくくなります。また、「距離を踏むトレーニングが多いと、スピードが落ちるのでは」といった心配も払拭することができるでしょう。インターバル間には200mのウオーキングを入れて、息を整えましょう。

インターバルトレーニングを取り入れるのには別の理由もあります。

それは、「崩れてしまったフォームを整える」ということです。ペースを落として長い距離を走ると、次第に腰が落ちてくるなど、フォームが乱れることが多くなります。逆に言えば、姿勢が良くないとスピードは出ません。フォームが乱れたままトレーニングを終えるのではなく、できれば最後に、腰の位置を高くしたきちっとしたフォームを体に思い出させて、良いイメージでトレーニングを終えるのが理想です。

こうしたトレーニングを繰り返して、足の疲労度合いを見ながら、スピードを上げたり、距離をさらに延ばしたりしてみてはいかがでしょうか。足に疲労が残っていたり、痛みが出てきたりすれば、長い距離をゆっくり泳ぐなどして、心肺機能を鍛えるトレーニングを取り入れてもいいでしょう。

距離に対する呪縛が「壁」を作っていないか?

ここまでは「スピード」を気にせず「距離」を目標にしてみる方法をご提案しましたが、「時間」を目標にしてみるのも1つの手です。

ストイックに目標達成を目指す真面目な人ほど、数字を気にしすぎる傾向があります。この相談者の方は、25kmという数字を意識しすぎて、それが1つの壁として頭の中に高く立ちはだかっている可能性があります。25km地点にさしかかった途端、力が抜けて足の動きが止まってしまい、「ああ、今日もダメだった」と思ってしまう。そんな癖がついてしまって、知らず知らずのうちに、越えられない壁を自分で作っているのかもしれません。

そんな人に、「ゆっくりでもいいから30kmを目標に走ろう!」と言っても、25km地点でやっぱり足が止まってしまうかもしれません。でも心配しないでください。距離でもタイムでも、こうした数字の呪縛で壁を乗り越えられないのは、実業団クラスのランナーでもよくあることで、皆一度は悩みます。そして、ささいなことで、その壁を乗り越えられることだってあるのです。

今回のお悩みであれば、視点を変えて、時間走に切り替えてもいいと思います。例えば、1km6分のペースで走りたいのであれば、3時間近く走れば、30km走ったことになるでしょう。「今日はとにかく3時間ゆっくり走ろう」と、目標を「時間」に切り替えて、「距離」に対する意識を頭の中から追い出せば、自分の中でハードルになっていた25kmという数字を乗り越えられるかもしれません。

バテ対策には腕振りができる筋肉を鍛える

加えて、長く走れるようになるには、補強トレーニングがやはり必須です。いつもやっている階段の上り下りにプラスして、腕立て伏せや腹筋、背筋などで上半身を鍛えることを意識してみてください。上半身は走るトレーニングだけではなかなか鍛えにくい部分です。長い距離を走ることにおいて、最後の追い込みで体がバテないようにするには、きちんとした腕振りがカギになります。そのためにも、腕周りや体幹の筋肉を普段からしっかり補強トレーニングで鍛える習慣を身につけていただければと思います。

同じトレーニングでも、いつもと違う視点から目標を設定するなど、柔軟な姿勢で取り組んでみると、ハードルを越えるきっかけになるかもしれません。「伸び悩み」から一歩脱出できれば、さらにランニングが長く楽しめるようになりますよ。

有森裕子さん
 元マラソンランナー。1966年岡山県生まれ。バルセロナ五輪(1992年)の女子マラソンで銀メダルを、アトランタ五輪(96年)でも銅メダルを獲得。2大会連続のメダル獲得という重圧や故障に打ち勝ち、レース後に残した「自分で自分をほめたい」という言葉は、その年の流行語大賞となった。市民マラソン「東京マラソン2007」でプロマラソンランナーを引退。2010年6月、国際オリンピック委員会(IOC)女性スポーツ賞を日本人として初めて受賞した。

(ライター 高島三幸)

[日経Gooday 2017年11月10日付記事を再構成]

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