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産休・育休、転職……人生の転機に後悔しない年金術 年金とライフスタイルをマネーハック(4)

2017/11/27

PIXTA

 今月のマネーハックは、ライフスタイルの違いによる年金との付き合い方を考えてきました。最後は産休・育休、転職といった人生の転機と賢い年金活用法について取り上げたいと思います。

 「1つの会社に就職したら、そのまま60歳の定年まで働く」「妻が結婚もしくは子の誕生を機に退職したら、一生家庭で過ごす」――というのはもはや過去の話です。

 転職を繰り返しながらキャリアを高めていくことはまったく珍しいことではなくなりました。結婚退職後に時間をあけて再就職したり、産休や育休期間を経て同じ会社に復職したりすることも当たり前のことになりました。しかし、ライフプランの多様化は社会的制度が対応しにくいものの一つです。

■子育てで厚生年金を途切れさせない

 まず、「子育てと年金の関係」を考えてみましょう。子育てという大きなライフイベントに際して、多くの人は年金がどうなるのかと考える余裕はないはずです。しかし、基本的な仕組みとその損得は知っておきたいものです。

 年金の条件を大きく変えるのが、会社を退職してしまうか、産休・育休を取得するかです。実は、産休・育休期間については厚生年金保険料は支払わずとも保険料を納めていたことになります(子が満3歳になるまで)。復職後の給与が下がっていた場合も、子が3歳になるまでの間は子育て開始前の給与に基づく保険料を納めたものとみなす特例もあります。

 もちろん、国民年金保険料を払う必要もありません。会社負担の保険料相当分は国が払ったことになるので、会社に気兼ねする必要もまったくありません。産休・育休の取得にあたっては復職する権利が保障されるだけではなく、老後の年金の権利でも不利益にならないよう配慮されているわけです。

 しかし、子育てに専念したいと考えて退職してしまうと、厚生年金の加入履歴はストップしてしまうことになります。専業主婦になれば国民年金の「第3号被保険者」として、保険料を支払わなくても相当額が受け取れます。これを有利だと考えている人も多いのですが、将来受け取る絶対額でいえば、厚生年金よりは少なくなります。

 一般的に女性は男性より長生きするわけですから、より多くの年金をもらう権利を獲得しておく方がセカンドライフの安心につながります。子育ては大変な苦労を伴いますが、夫婦で協力しながら(これは女性だけでなく男性の問題でもある)、共働きを続けてみてください。きっと老後は豊かに過ごせるはずです。

■転職は退職金が細切れになるリスク

 次に、転職はどうでしょうか。厚生年金の適用されている会社(応募条件に社会保険完備と書いてあれば、まず厚生年金加入とみてよい)への転職であれば、給与の一定割合を厚生年金保険料として納める仕組み自体は継続されることになります。

 入社時の手続きがきちんと行われていれば国民年金についても加入が継続されます(毎年誕生月に届く「ねんきん定期便」で確認することができる)。

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