服や自転車を借りる節約術 「夫が5着、私は10着」ファイナンシャルプランナー 風呂内亜矢

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物を買うのではなく借りて済ますレンタルサービスやシェアリングサービスが広がっています。「いろんな服を着たいけど、服を増やし過ぎて自宅の収納スペースを圧迫したくない」という人にはファッションレンタルのサービスがぴったりです。また、特定の場所で自転車を借りたり乗り捨てたりできるコミュニティサイクルも運営されています。これらのサービスを利用すれば生活コストを下げられますので、同じ収入でもより美味しいお金の使い方ができます。

月額3900円で15着をレンタル

我が家では今年7月末、ベンチャー企業のオムニス(東京・港)が展開するファッションレンタルサービス、SUSTINA(サスティナ)の利用を始めました。サスティナは2015年に始まったサービスで、月額3900~2万7800円(税別)で洋服やバッグ、アクセサリーなど中古のアイテムを中心に毎月15~100アイテムをレンタルできます。ユーザーが借りたいアイテムをスマートフォン(スマホ)のアプリから選択すると、後日自宅に商品が届けられます。

サスティナを利用してレンタルした服。月額3900円(税別)で15アイテムまで借りられる

我が家は月額3900円で15アイテムが90日間借りられるプランを選びました。90日を超えても借り続けたい場合は自動更新されますし、更新したくない場合は90日ごとにやめることができます。当初は夫が3着、私が12着を借りていました。15アイテムのうち1アイテムを無料で交換できるチケットが毎月1枚発行されるので、そのチケットを使って少しずつアイテムの入れ替えも楽しんでいます。現在は夫が5着、私が10着を借りています。無料交換チケットを使った借り換えで満足できない場合は、1枚550円の料金でさらなるアイテムの交換ができます(たくさん交換する場合は1枚550円より安くなります)。

服を借りている間は自宅で洗濯しても構いませんし、意図的に破損させたり著しい汚れをつけたりしない限り、追加の費用はかかりません。紛失した場合はアイテムに応じて数千円の費用がかかります。

我が家が利用しているのは、特定のアイテムを借り続けることをベースとして時々交換をするプランですが、届いた服を返却するとすぐ次の服が送られてくる交換無制限のプランもあります。後者のプランを提供しているサービスは他にもあり、プロがコーディネートしてくれた一式を貸してくれるairCloset(エアークローゼット)、レンタルサービスなのにいつでも新品を借りることができるMECHAKARI(メチャカリ)などが代表的です。

男性や子供向け服のレンタルも

ファッションレンタルサービスは、若い女性を中心としたサービスが多いのですが、SUSTINAは利用者が多い東京都と福岡県在住の会員を皮切りに、メンズとキッズの提供も始めています。メンズやキッズのアイテムが出始めると家族でも使いやすくなり、特に成長が早くサイズが合わなくなりがちな子供服は重宝されそうです。

SUSTINAのサービスを利用しても「まったく服を買わない」というわけにはいきません。ただ、まずは手持ちの15着以上に買う必要があるかを考えますし、服が欲しくなったらとりあえずは借りることを検討するため、クローゼットの服が増えるのを防ぐ効果もあると実感しています。

コミュニティサイクルも活用したい

また、最近新聞などでも話題で、私も気になっているシェアリングサービスが「コミュニティサイクル」です。私は4年ぐらい前に電動アシスト自転車を11万円で購入したのですが、コミュニティサイクルが充実してきたため「買う必要はなかった」と後悔しています。

東京都の場合、区ごとにコミュニティサイクルを展開しており、2016年2月から千代田・中央・港・江東の4区を皮切りに広域実験を開始。その後、新宿、文京、渋谷も参加し、現在は7区にまたがって自転車を借りられるようになっています。1つの区内で借りてその区で返却しなければいけないときは「使いにくい」と思っていましたが、7区をまたいで利用できるので、利便性はかなりアップしたと思います。自転車を借りたり返したりできるポートも街中でよく目にするようになりました。

コミュニティサイクルには「ちょっと自転車を使いたいな」といったときに30分150円から借りられる1回会員や、通勤や通学などを想定し30分以内のレンタルが無料の月額会員(月2000円。30分を超えると30分あたり100円を加算)、さらに「1日パス」(1500円。専用ICカード発行料500円がかかることも)などがあります。

まずシェアやレンタルのサービス確認を

自転車を持っていると、住むところによっては駐輪場代もかかります。また、自転車を使うときには行った先での駐輪場の場所を確認しなければなりません。そうした面からも、ポートが充実しているコミュニティサイクルの方が便利だと感じます。

自身のライフスタイルや品物へのこだわりによっては、シェアリングサービスでは必ずしも代替できないことがあるかもしれません。一方、物を持たずに便利に過ごすためのサービスも続々と登場しています。興味のある物やサービスがあったら、まずシェアやレンタルのサービスがないかどうかを確認すると、お金とスペースの両面で節約につながるでしょう。

風呂内亜矢
1級ファイナンシャル・プランニング技能士、CFP認定者、宅地建物取引士。26歳でマンションを購入したことをきっかけにお金の勉強を始める。2013年ファイナンシャルプランナーとして独立。著書に『その節約はキケンです-お金が貯まる人はなぜ家計簿をつけないのか-』(祥伝社)、『図解でわかる! 投資信託』(秀和システム)などがある。管理栄養士の資格も持つ。http://www.furouchi.com/