「課長昇進はイヤ」は大間違い 働き方改革で給与激変20代から考える出世戦略(21)

しかしそれらの制度の想いを、残業が台無しにしていたこともまた事実です。残業代のせいで給与が逆転することが多かったからです。

その残業がなくなる、ということはどうなるのか。それは「昇格モチベーション」がちゃんと機能するようになる可能性が高いということです。

今まで残業代があるから、課長にならなくてもそれなりに満たされていた生活も、これからは残業そのものがなくなるので余禄がなくなるかもしれません。だから今以上の給与が欲しかったら、昇格を目指すしか方法がなくなるのです。

もう少し給与が欲しいから今月は残業を増やす、という選択肢がなくなることの余波は、意外に大きくなるでしょう。

課長の給与に追いつく手段がなくなる

もちろん、残業代が出る人には残業させないけれど、課長にはどんどん残業をさせる、という風に会社側が開き直ってしまったら、昇格モチベーションは十分に機能しません。給与は増えるかもしれないけれど、課長になったあとで働く時間が増えるのは嫌だ、という思いも自然なことです。

ただ、それでもやはり残業がなくなることの影響は大きくなると思われます。

最新の賃金構造基本統計調査をもとにあらためて役職別の賃金カーブを確認してみると、そのことがわかります。

従業員1000人以上の大企業で、係長と課長の賃金格差は200万円以上にもなります。それ以下の中堅企業でも、30代後半での年収差は100万円ほど。年齢が上がるにつれ拡大し続けます。

私がかつて所属していた外資系コンサルティングファームでも、数百時間の残業があたりまえだった時代は過去の話。一昨年に弊社(セレクションアンドバリエーション)のインターンだった大学院生が就職したのですが、逆に全く残業がなくてこれで成長できるのか不安になります、という報告を聞いたりします。

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