IoTで歯を白く 女優が試した高級電動歯ブラシの実力
奈津子の家電選び後輩目線
家電製品総合アドバイザーの資格を持つ女優・奈津子さんが、さまざまな最新家電を体験する「奈津子の家電選び後輩目線」。今回取り上げるのはスマートフォン(スマホ)と連携する電動歯ブラシ。女優として歯に気を使う奈津子さんが身をもって体験した4万円のIoT歯ブラシの効果は?
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「芸能人は歯が命」……。そんなキャッチコピーが流行したのは私が5歳の頃でした。時は流れ、着実に広まっていった「口腔(こうくう)ケア」への意識の高まりを受け、電動歯ブラシがついにスマホと連携する時代になりました。
今回紹介する「ソニッケアー ダイヤモンドクリーン スマート」は、ヘッドに埋め込まれた特別なチップとハンドルに搭載されたセンサー、Bluetooth通信機能により、ユーザーに最適なブラッシング指導を行ってくれるというもの。
実勢価格は4万円前後! 値段を聞いたときには正直、目玉が飛び出るかと思いました。でも、このお値段の電動歯ブラシで、どんな体験ができるのだろうか……? めちゃくちゃ気になったので、お借りして数カ月、ともに生活してみました。
センサーでみがき具合を検知
本体と付属品をずらりと並べると、さすがに高級感があります。個人的には付属のグラスに本体を入れるだけで充電できるスマートなスタイルがイチオシです。
ソニッケアーシリーズは「クリーン」「ホワイトプラス」などさまざまなモードを内蔵しているのですが、ダイヤモンドクリーン スマートはブラシヘッド部分に埋め込まれたマイクロチップを自動的に認識し、最適なモードと強さに設定する機能を備えています。
専用のアプリと本体を連動させるためには初回時に「My Philipsアカウント」の作成が必須です。
アプリでは直近60日分の「アクティビティ」機能(使用した日時などの記録)と、ホワイトニング、口臭対策、歯ぐきケア、歯垢(しこう)除去のモードから選べる「目標の設定」機能、歯科医師との連携やフィリップス製品の購入ができる「ツール」機能を搭載しています。
早速アプリを見ながら、記念すべき第1回目のブラッシングを開始!
本体内に搭載されたセンサーで力の強弱、動きの大小を検知し、リアルタイムでナビゲーションしてくれます。歯みがき終了後には3Dの口腔マップが表示され、みがき足りなかった部分を黄色で表示します。
驚いたのは、みがき終わったあとの口内環境。歯の表面のツルツルさといい、スカっとした爽快感といい、まるで歯医者さん帰りのようです。ちなみに手みがきの場合に比べて、歯垢(しこう)は最大10倍も除去できるのだそうです。
使っているうちに見えてきたメリット
地方ロケに持参する際には、充電用のケーブルが後ろに収納できるトラベルケースが優秀でした。
ブラシヘッドは、当初はかなり大きめに感じましたが、慣れてくると一度でみがける範囲が広いので楽でいいと思うようになりました。通常は見た目で判断するブラシの交換時期も、ダイヤモンドクリーン スマートならアプリで摩耗具合を確認できるというのもわかりやすい。
アプリと連携して歯みがきをした日がカレンダーで確認できるので、達成感もあります。
私はとにかく歯を白くしたかったので、「ホワイトプラス」モードをメインで使用しました。使えば使うほど歯が白くなっていき、撮影現場でメイクさんからも「なんか歯がきれいになった!」と声をかけてもらいました。
このダイヤモンドクリーン スマートを使い始めて改めて感じたのは、普段の自分のみがき方がいかに適当だったかということ。このアプリを使っている約2分間は、とにかくブラッシングのことだけを考えて丁寧にみがくので、仕上がりがまるで違うし、正しいみがき方を身につけることもできます。
私としては、「正しいみがき方を感覚的に習得できること」と、予想以上にパワフルな振動とブラシで「確実に歯を美しく仕上げてくれること」がよかったです。
デメリットはパワフルだからこそ……
面倒に感じたのは、アプリを見ながらみがいている最中にスマホのホームボタンを押してしまい、使用中のアプリを終了してしまったときのことです。
すぐにアプリに戻って歯みがきを再開しようとしても、一度コップの充電台にのせて本体をリセットしてからでないと、正しく記録を残すことができません。これは気を付ければ避けられますが、ユーザーは1回はこの道を通ることになりそうですね。
スマートフォン側にLINEのメッセージ着信が通知され、それをうっかり指でタップして開いてしまった……なんていうこともありました。これもホームボタンを押してアプリを終了したのと同じ状況になります。ソファの上で夢中でみがいていたのに、わざわざ本体をリセットするためだけに移動するのは非常に面倒くさく感じました。
それから、超音波の振動が本当に最強なので、歯みがき粉をブラシ上にのせたあと、あらかじめ口に含んだ状態で電源をオンにしないとシンクの上にのせたばかりの歯みがき粉が落下する危険度が高いです。とはいえ、それだけパワフルな力でみがけているということなんでしょう。
あと気になるのは、やっぱり4万円というお値段の壁ですね……。ほぼ毎日使用するものだし、使ってみたら、その高度な技術に対して見合った金額であるようには感じました。個人的にはもう少しだけ安いとうれしいですが(ちなみにアプリで摩耗具合を確認できる交換ブラシの価格は3本セットで5000円前後、メーカーが推奨する交換期間は3カ月です)。
歯垢除去や口臭対策、歯茎のケアなどを早いうちからしっかりと行っておきたいという方には間違いなくお薦め。歯医者さんが苦手な人へのプレゼントとしても喜ばれそうです。
先輩! 掃除、洗濯、調理など、あらゆるジャンルの製品の「IoT化」が進んでいます。このダイヤモンドクリーン スマートで一足お先に新しい歯みがき体験をして「口腔内イケメン」を目指してみませんか?
女優・タレント。家電製品総合アドバイザー ゴールドグレード(AV情報家電)。元SDN48。特技は茶道、日舞、家電。TOKYO FM「Skyrocket Company」の「家電で快適! 生活向上委員会」コーナー(毎週火曜午後6時ごろ~)にレギュラー出演中。インスタグラムのアカウント名は「natsuko_kaden」
(編集協力 安蔵靖志)
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