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月額定額のカフェ2店 コーヒー業界に第4の波なるか

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NIKKEI STYLE

毎月定額を払うことで、音楽や動画などを好きなだけ楽しめるサブスクリプション型のサービスが増えている。エンターテインメントにとどまらず、洋服やバッグ、アクセサリーなどをレンタルできるサービスも登場。そして今、注目されているのがサブスク型のコーヒーショップだ。月に一定額の会費を支払うことで、店が指定するコーヒーなどを飲むことができるという。これまでポイント制や回数券などを用意したコーヒー店はあったが、サブスクリプションには、どんなメリットがあるのか。実際に店舗をたずねてみた。

最新IT技術も駆使 人のつながりを作る

自由が丘の「ALPHA BETA COFFEE CLUB」は、2017年4月にオープンしたサブスクリプション型カフェだ。店舗は東急東横線の自由が丘駅前にあるが、ビルの3階にあり、外からふらりと立ち寄る動線にはなっていない。この店舗を知っていなければ見つけることは難しい場所にある。

月額7500円で、400~500円のコーヒーが飲み放題になる(アルコール類やジュースは除く)。RFIDチップを埋め込んだ会員カードの提示で、1オーダーにつき1杯が提供され、テークアウトもできる。

月額会員であれば、店内に滞在中に何回でもコーヒーをオーダーできる。ビルのなかでありながら広めのテラスもある店内には、高速Wi-Fiや電源も完備されており、店内で仕事をする人も多いという。また店舗ではコーヒーのテイスティングやヨガなどのイベントも行っており、一部は会員割引なども用意されている。

オーナーの大塚ケヴィンさんは、グーグルのアジア太平洋地域のマーケティング責任者だったという異色の経歴を持つ。

ALPHA BETA COFFEE CLUBには前身がある。2014年設立のコーヒー豆を届ける通販サービス「ABC COFFEE CLUB」だ。全国の約30の契約ロースターで焙煎したシングルオリジン(単一品種)のこだわりのコーヒー豆を会員に月額1500円から2500円で配達する。グーグル勤務時代から新しいビジネスの立ち上げを模索していた大塚さんが初めて手掛けたビジネスで、口コミで人気を集めていた。その次のステップとして「会員たちと語り合える場がほしい」と考えたのが、サブスク型コーヒーショップ開店のきっかけだった。

「通信販売では毎月豆へのこだわりや焙煎(ばいせん)方法について書いた小冊子をつけていたのですが、そういう話を直接できる場が欲しいと思ったのです」(大塚さん)

店舗のオープンにあたり、米サンフランシスコでフードデリバリーサービス事業「Zestly」を立ち上げたアルヴィン・チャンさんがプロダクトマネジャー兼デザイナーとして参加。サービスの一環として、グーグルの本拠地であるカリフォルニアで広まっているサブスク型サービスの導入を決めた。

サブスクリプションを取り入れたのは、できるだけ店に通ってもらい、リアルコミュニケーションをとりたいと考えたからだ。「コーヒーを通じて、人と人とのつながりをつくりたいと思っています」と大塚さん。狙い通り、会員たちはほぼ毎日1杯は飲みにやってきているという。

グーグル出身者らしくIT技術を駆使し、さまざまなデータを収集・活用。コーヒーの味のバランスなどから、来場者のオーダー傾向までみている。データは気温や豆の状態など、日々変化するコーヒーの味をどのスタッフでも同等のレベルで提供するためなどに使われている。

会員募集が数分で完売! 新たな駅前カフェ

サブスクリプション型カフェのチェーンとして店舗を増やしているのが「ハンデルスカフェ」だ。8月の横浜ポルタ店、10月に池袋東武店に続き、11月には京都に2店舗がオープンした。

会費は月額5800円(現在は店舗によっては期間限定1カ月3600円)。店舗での会員証には、スマートフォンのアプリを利用する。アプリ画面の提示で、通常は1杯280円から450円で提供しているコーヒーや紅茶など9種類を、飲み放題で提供している。

先行してオープンした横浜と池袋の店舗は大きなターミナル駅にあり、乗り継ぎに利用する通勤客が多い。横浜ポルタ店は横浜駅を出て横浜ポルタに入る入り口すぐにあり、立ち寄りやすい。通勤の途中にピックアップするように、入れたてのコーヒーをスマホのアプリ画面を見せるだけで購入できることは、月額利用による料金のお得度に加え、時短にもなると好評だ。

会員は限定数で予約制をとっているが、第1回会員の定員50人分はわずか5分で完売。翌月の第2回飲み放題会員は、100人の定員に増やしたが、こちらも14分で完売した。

運営会社のフレックス(東京・港)は、もともとは「ハンデルスベーゲン」というアイスクリーム専門店を2011年から展開してきた。しかし、アイスクリームの場合、繁忙期が気温が高い時期に偏ってしまい、それ以外の時期の店舗運営に課題があった。そこで、通年の来店が見込めるカフェ開店を決めた。

「カフェは一年中お客様が多いですが、一方で店舗も多く、コーヒーのテークアウトはコンビニエンスストアでも行われている。そこで飲み放題というサービスで、お店に立ち寄ることをお客様の習慣にいれていただく。お金を払わなくても会員証を見せれば持って帰れるという手軽さを提供しようと考えました」(フレックス 飲食事業部統轄店長の押川友和さん)

利用者がどれだけ「お得感」を感じられるか

リアルなつながりを目指したALPHA BETA COFFEE CLUBと、手軽さを提供しようとしたハンデルスカフェと、異なる出発点からスタートした2つのサブスク型コーヒーショップ。スペースの大きさも異なるが、自宅と会社をつなぐ間にあるサードスポットとして、立ち寄る習慣づけで顧客の囲い込みを狙っている点では共通している。

生産地から生産方法、提供スタイルにまでこだわった「サードウエーブ」と呼ばれる専門店は一時的なブームに終わらず、首都圏以外の地方都市でも増えている。サブスク型カフェはそれに続くコーヒー業界の新たな潮流となるか。

外食産業市場を調査・分析している富士経済の仁木彩さんによると、サブスクリプション型のビジネスモデルはさまざまな形で日本で根付きつつあるという。「このタイミングで、コーヒーという嗜好性の高い分野で登場したのは興味深い」

しかしサブスクリプション型サービスは、サービスの質、商品の種類、価格帯などさまざまな要素から選ばれ、淘汰されていく。「サブスクリプションだからうまくいくわけではない」と指摘する。

ポイントは実際に使用してみた人が『お得感』を感じられるどうか。「それが継続につながる」と仁木さん。「別ジャンルになりますが、衣服の定額レンタル事業を手掛けるエアークローゼットは、服をレンタルできるだけでなく、スタイリストが服を選び、自分では買わない服に出合うきっかけをつくれるという付加価値がある。コーヒーショップの場合もその付加価値をどう見つけるかが成功の鍵になるのではないでしょうか」と語る。

(ライター 北本祐子)

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