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群衆に襲われ、火をつけられたゾウの親子 共生の道は

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NIKKEI STYLE

ナショナルジオグラフィック日本版

火をつけられて逃げまどうアジアゾウの親子。このショッキングな写真が、野生動物の写真コンテストで受賞し、インドで繰り広げられるゾウと人間との対立に、世界の注目が集まっている。

写真のタイトルは「地獄がここに」。胸がつぶれる光景だ。インドの西ベンガル州で、ゾウの親子が群衆に追われ、タールを使った火の玉を投げつけられたために、子ゾウの体に火がついてしまった。

この写真は、アマチュアの野生動物写真家、ビプラブ・ハズラ氏が撮影したもの。野生動物を扱うインドの雑誌「Sanctuary Asia」誌が年に一度開催する野生動物の写真コンテストで受賞した。このコンテストの審査には、ナショナル ジオグラフィックの写真家、スティーブ・ウィンター氏が参加している。

「野生動物を撮り始めてから14年になりますが、このような事件を見るのは初めてです」。本業は煉瓦窯の窯元であるハズラ氏は、インドの日刊紙「the New Indian Express」にこう語った。「全神経を集中させて、夢中でシャッターを切りました」

高まる人間とゾウの緊張状態

写真はほんの数時間で世界中に広まり、インドで暮らす人間とゾウとの緊張状態を浮き彫りにした。

インドに生息するアジアゾウの個体数は2万7000頭以上で、全個体数の半数を超える。アジアゾウは、国際自然保護連合(IUCN)によって「絶滅危惧種(endangered)」に指定されているが、その主な原因は、人間がゾウの生息域を破壊、分断していることだ。

インドの野生動物保護団体「Wildlife Trust of India」が2017年8月に実施した調査によると、ゾウがインド国内を移動する際に使用する「回廊」は少なくとも101あるが、そのうち、人間の居住地を通らないものはわずか5分の1。3分の2は州道もしくは国道を通り、森林内だけの移動ですむ道は、13%にも満たない。

今回の写真が撮影された西ベンガル州は、インドの中でも、特に頻繁に人間とゾウが衝突する場所だ。同州北部に点在する森林には約488頭のゾウが生息しているが、そこは、人間の住居と茶畑が集中している場所でもある。

居住地がこれほど接近している場合、双方が遭遇すれば深刻な事態を引き起こす。ゾウが農場に入り込み、作物を荒らし、家を破壊すれば軋轢が生じる。インドの日刊紙「the Times of India」の報道によると、西ベンガル州では、2015年1月から9月の間にゾウが原因で死亡した人は18人に上るという。2016年3月には、2人の命を奪った「迷子」のゾウが当局の命令により射殺された。一方、同州では、電線に接触して感電死するゾウが後を絶たない。

「人々の理解が欠かせない」

ハズラ氏が「the New Indian Express」紙に語ったところでは、今回、子ゾウは故意に火をつけられたのではないかもしれないが、それでもこの地域の農民は、ゾウを追い払うために、しばしばタールを燃やしたり、花火を使用したりしているらしい。想定外の事態に発展する恐れがある手段だ。

「人間と野生動物との対立を処理する上でまず最も大切なのは、群集を統制することです」。インドの自然保護団体「the Nature Conservation Foundation」の科学博士M・アナンダ・クマール氏は、2016年の英国雑誌「Geographical」の取材にこのように語っている。「これらの大型動物が広い空間を必要していることを、人々に理解してもらう必要があります。暴力に訴えても、悲劇につながるだけだ、と認識してもらわなければなりません」

今回の場合は、最悪の事態に至らずに済んだ。ハズラ氏の話によると、群衆に襲われた子ゾウは、難を逃れたという。

(文 Michael Greshko、訳 潮裕子、日経ナショナル ジオグラフィック社)

[ナショナル ジオグラフィック ニュース 2017年11月14日付]

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