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「婚活」に疲れる若者たち デートのハウツー講習も ブーム10年、婚活サービス頼みも強まる

2017/11/17

そんな林氏は、10年前から出会いのトレンドに変化が起きていると語る。

「『婚活』という言葉が広まってからは、『ねるとん』のようなギラギラしたイベントが受けなくなりました。かわりに結婚を前提にした真面目な出会いの場が注目され始めたのです」。そこでパーティーの趣旨を「婚活」に変えたという。

「婚活」という流行語は、2008年に刊行された新書『「婚活」時代』(山田昌弘・白河桃子著)が火付け役とされる。09年には新語・流行語大賞にもノミネートされた。

記者が「このパーティーの成婚率は?」と尋ねると、林氏は「成婚率は把握していません。当社は『婚活』の場を提供する役割を果たしています。参加者が結婚にいたるかは、最終的にはご本人次第です」と返された。

この時ふと、パーティーの途中で「男が少ない」と帰ってしまった女性を思い出した。将来のパートナーを決めるとなれば、収入や人となりが気になるのも仕方ない。しかし考え込むほど相手の「選択肢」が狭まり、徒労感ばかりが募るのかもしれない。

■「結婚したい」が結婚を遠ざける

若者が婚活サービスを頼りに結婚しようとする傾向は、年々強まりつつあるようだ。リクルートマーケティングパートナーズ(東京・中央)が17年、20代の若者に対し、「『婚活サービス』を利用しなくても結婚できますか」と質問したところ、「サービスがなくても結婚できると思う」と答えた若者は39.3%と、16年より約7ポイント減った。

だが、やみくもに婚活パーティーに出席しても、出会いにはつながらないかもしれない。出会いの成功率を上げるには、最低限のマナーやテクニックがいる。そこで総合小売業イオン(8267)の傘下で結婚相手紹介サービスのツヴァイ(2417)は、「出会い準備講座」を開いている。

東京・銀座で週末、開かれる「出会い準備講座」に行ってみた。参加者は20~40代の27人。女性と男性は半々だ。

ツヴァイの「出会い準備講座」は、初デートの注意点などを伝授する(東京・銀座)

講師は「婚活マスター」の高橋そうすけ氏(44)。講座が始まると、すぐに参加者にこう問いかけた。

「結婚したい人は手を挙げてください」

参加者全員が手を挙げると、高橋氏はすかさず言う。

「実は『結婚したい』という願望こそ、結婚を遠ざけてしまうのです」

参加者があっけにとられていると、高橋氏はホワイトボードに「鯛(たい)」と「鱒(ます)」という2つの漢字を書いた。そして「鯛」に大きな×をつける。

「『結婚しタイ』は、他人頼みの願望に過ぎません。『結婚しマス』と言ってください。みなさんがコントロールすべきものは、年収や容姿といったオモテっつらではありません。自分の決断です」

講座の後半は、初デートのハウツーだ。男女の振る舞い方のダメな例とよい例を、映像で交互に見せる。目的のスポットに行く道で迷わない、店員に偉そうにしない……など、街でよくみかける悪例に注意を促す。

「お会計では、絶対に男性が女性におごらなければいけません。男性は女性をエスコートします。割り勘は避けて下さい」

相手が割り勘を望む場合もあるのでは? 記者がそう思っていると、高橋氏が続ける。

「男性のみなさん、女性が割り勘を主張したら、こう言ってください。『今日はカッコつけさせてください』」

会場は笑いに包まれた。

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