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エイチ・アイ・エスの沢田秀雄氏

エイチ・アイ・エスの沢田秀雄氏

1980年にエイチ・アイ・エス(HIS)の前身となる旅行会社を起こし、当時は一般的でなかった格安航空券を使って海外旅行の価格破壊に挑んだ沢田秀雄氏。格安航空会社の先駆けともいえるスカイマークエアラインズ(現スカイマーク)を設立したり、赤字のハウステンボス(長崎県佐世保市)の再建に挑んだりと常に先頭に立ってきた沢田氏ですが、「自分の適性は実はトップではなく、参謀だ」と言います。起業家としてひとり立ちした原点について語ってもらいました。

サラリーマンよりも… 自分でビジネス志す

最初の会社を20代で立ち上げてから40年近くたちました。私は社長しかやったことがなくて、平社員として人の下で働いた経験がありません。高校時代にアルバイトをしたことがありますが、成人してサラリーマンになろうと考えたことはありません。サラリーマンになろうと思わなかったのは、「誰からも指示命令を受けたくない」とか「誰かに仕えるのが嫌だ」といった理由ではありません。自分でビジネスをやった方がもうかると思ったからです。

高校を卒業した後、ドイツに4年半留学し、帰国してから会社を興しました。最初は毛皮の輸入販売をやろうとしたのですが、ワシントン条約で毛皮を扱うのが難しくなり、旅行業に切り替えました。80年に設立したインターナショナルツアーズという会社が、今のHISです。ドイツで日本から出張してきた人を相手にツアーを企画して稼いだ経験もあり、旅行業に決めたのです。

社長というのは会社のトップであり、「ナンバー1」です。でも、僕は実は「ナンバー2」に向いている性格だと思っているんです。残念ながら僕をうまく使ってくれる人に出会わなかったので、成り行きでナンバー1になったんです。本当は、戦略・戦術を立てる「軍師」向きだと思っているんです。証明する方法はないんですが(笑)。

高校時代、私は生徒会長をしました。最初はナンバー2あたりのポストがいいと思っていたのですが、会長に立候補する人がいなかったので手を挙げました。どんな公約を掲げたかは忘れました。まあ、手を挙げたということは、自分で仕切ってみたかったのでしょうね。会長になったらなったで「よし! 先生と渡り合ってやろう」という気持ちだったことは覚えています。

生徒会長なら先生とある程度、五分と五分の立場で話せるじゃないですか。会社の経営幹部と渡り合う労働組合の委員長みたいものですよ。だけど何を話し合ったか、あまりよく覚えていません。修学旅行で、自分の学校の生徒と他校の生徒が殴り合いのケンカになってしまい、その責任者として体育の先生にビンタを食らったのは今でもはっきりと覚えています(笑)。

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