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債券で分散投資、安定性が魅力 株と違う値動きも利点 変動10年の個人向け国債が手ごろ

2017/11/19

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 日銀のマイナス金利政策の影響で、歴史的な低金利が続く債券市場。どうしても高値圏にある株式市場に視線が向きがちだが、長期投資を考える投資家にとって、債券のリターンはさほど悪くない。国債や社債のほか、債券を運用対象とする投資信託など商品は豊富だ。株式とは値動きが異なる傾向があり、分散投資にも向く。運用成績の安定感を高める意味からも、検討する価値がありそうだ。

 「債券の主な魅力は、一定の利子が定期的に支払われ、満期を迎えると額面金額が戻るところです」。10月25日、東京都豊島区にある野村証券の池袋メトロポリタンプラザ支店。「債券入門 基礎の基礎」と銘打った投資セミナーで、講師が債券の種類や特徴などを丁寧に説明した。

 参加者の反応は上々だ。埼玉県の60代男性は「株式と投資信託は買ったことがあるが、債券は未経験。手堅いのが一番ですよね」と笑みをこぼす。

■国債は金利保証

 債券投資は他の金融商品と比べてリターンはどうなのか。まずは最も基本的な国債をみてみよう。

 個人向け国債は日本政府が毎月発行し、購入者に一定の利子と元本を支払う。種類は、固定金利型が3年物と5年物、変動金利型が10年物の合計3つだ。証券会社や銀行で1万円単位で購入できる。

 日銀は景気刺激策として2016年2月から、金融機関が日銀に預ける当座預金の一部にマイナス金利を適用している。この影響で、長期金利の指標にもなる10年物国債の利回りは今月7日時点で0.03%だった。ただ個人向け国債は投資家保護の観点から、年0.05%の最低金利が保証されているほか、元本割れのリスクがないのが特徴だ。

 今月30日まで募集している11月債の利率も3本とも0.05%だ。一方、国内の大手銀行の定期預金の利率は現在0.01%前後。安全性に大きな差はないことを考えると、国債のほうが妙味があると言えそうだ。

 ファイナンシャルプランナーの深野康彦氏が薦めるのが変動10年物だ。「現在の歴史的な低金利が終わって金利が上昇した場合、国債の利率も同じく上がるためだ」と指摘する。国債は途中で換金することも可能だ。発行から1年を過ぎた国債であれば、直近2回の利息を払えばいつでも解約できる。

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