食べる系玩具の新作 ダース・ベーダーにナイトプール
とても固い井村屋の「あずきバー」をかき氷にするマシーン「おかしなかき氷 井村屋あずきバー」や、魯山人が提唱したおいしい納豆の混ぜ具合を再現できる「魯山人納豆鉢」、アイスをなめるとシンセサウンドが鳴る「ペロっとアイスDJ」など、よく考えつくなというような食べ物系玩具を次々と発表するタカラトミーアーツ。2018年に向けて、またも、面白くてすばらしい「食べる系玩具」が発表された。
まずは、すでに発売済みの「究極のTKG」(TKG=卵かけご飯)。卵を割るところから黄身と白身の分離、白身をふわふわのメレンゲに仕立てるまでが自動的に行える究極のTKGは、おいしい卵かけご飯を作るマシンというよりも、タカラトミーアーツが提唱する、新しいスタイルの卵かけご飯を作ってくれる製品だ。特徴は、何といっても白身をかき混ぜてメレンゲ状にすること。このメレンゲ状の白身がチキンラーメンに合うのではないかと、タカラトミーアーツが日清食品にコラボレーションをオファーした結果、誕生したのが「メレンゲしろたまメーカー」だ。
製品は究極のTKGと同じなのだが、デザインがチキンラーメンのキャラクターの「ひよこちゃん」をモチーフにした特別バージョンになっている。本格的なムードを出すために、やや仰々しいデザインの究極のTKGに比べ、かなりポップな仕上がりになっている。そして、たしかにふわふわの白身と、白身が混ざらない黄身をのせたチキンラーメンはおいしそうだ。もともと、卵を落として食べる人が多く、卵ポケットまで用意されたチキンラーメンなのだから、相性が悪いはずはない。残念なのは、このバージョンは市販されることはなく、日清食品が2018年1月31日まで行っている「メレンゲしろたまメーカープレゼントキャンペーン」のプレゼント賞品だということ。欲しい人はキャンペーンに応募してみよう。
ナイトプールがそうめん流しに
タカラトミーアーツの食べる系玩具の中でも常に人気が高い製品として、ジェットコースターなどとコラボした、流しそうめん台「そうめんスライダー」がある。製品を発表するたびに、毎回予約だけで完売に近い状態になるほどの人気シリーズなのだ。その最新作は、これまではファミリー向けだった製品を、大人向きにイメージチェンジ。インスタ映えで話題のナイトプールをモチーフにした女子会グッズに仕立ててきた。それが「BigStream そうめんスライダー nightpool」だ。
ナイトプールをそうめんスライダーで再現するという製品で、放水部分がシェル型になっていたり、スワンがあちこちに配置されたりと、これまでのそうめんスライダーとは小道具から異なる。レーンは透明ピンクで、しかも仕込まれたLEDによって、七色に変化しながら気分を盛り上げる「パーティーモード」、暖色系のムーディーな「ロマンティックモード」、寒色系の都会的な「クールモード」と、雰囲気の違う3種類のライティングが楽しめる。
このそうめんスライダーがディテールまでよくできていて、たしかにナイトプールの雰囲気を出しているのだけど、そこを流れるのはそうめんなのである。不思議ではあるが、そうめんスライダーを設置しているバーもあるというし、実際に遊ぶとかなり楽しそうなのだ。流しそうめんがこのような進化を遂げるとは、誰も思わなかっただろう。
ダース・ベイダーの口からナッツ!
今回の目玉が、「STAR WARS おつまみサーバー」だ。ダース・ベイダーやストームトルーパーの頭像の口の部分に手を差し込むと、劇中の名セリフとともに柿の種などの、あらかじめ入れておいた乾き物系おつまみがひと口分出てくるのだ。リリースにも「ダークサイドに堕ちた"シスの暗黒卿"が、まさかの『おつまみサーバー』に」と書かれているが、本当にまさかの商品展開だ。よくスター・ウォーズサイドが許可を出したなと思う面白さ。
この製品は容量が意外と多く、小分けのおつまみ3袋程度が入る。例えば、映画などを見ていてスッと手を差し込めば、ひと口分ほどのナッツや柿の種が手のひらにのるのだから、袋に手を突っ込んで食べるよりも快適。実用性も高いのだ。
中に入れられるのは、べたつかず、それなりに固いもの。柿の種のサイズが入るから、ナッツ類であればアーモンドやカシューナッツもいけそう。ほかにも、金平糖やコーティングチョコ、ガムボール、ゼリービーンズ、チョコボールなども入れられる。
手を差し出せばセリフとともにおつまみが出るノーマルモードのほかに、パーティーモードも搭載されている。こちらは、手を差し込んだときに、ランダムにしゃべるセリフに応じておつまみの出方が変わる仕掛け。例えば、「帝国のマーチ」が流れ、ベイダー卿の「Luke, it is your destiny」などのセリフとともに、手にあふれるほどのおつまみが出てくるのだ。「There is no escape」なんてセリフも用意されているから盛り上がりそうだ。もちろん、ストームトルーパー・モデルでは、ストームトルーパーの音声でセリフが流れる。
ライトセーバーで家電を支配
食べる系以外にもスター・ウォーズのシリーズで面白い玩具があった。まずは、「STAR WARS リモコンセーバー ルーク・スカイウォーカー」。これまた細部まで作り込まれたルーク・バージョンの青い光のライトセーバーなのだが、それがモーションセンサー内蔵の学習型リモコンになっている。2つのボタンと、振り下ろす(上から正面へ)、左になぎ払う(右から正面へ)、右になぎ払う(左から正面へ)の3つの動きを組み合わせて、合計6つの動作を、リモコン操作に設定できる。
例えば、Aボタンを押しながらライトセーバーを振り下ろせば、照明がついて、そのまま左になぎ払うとテレビがついて、Bボタンを押しながら右になぎ払うとチャンネルが変わる、といったことが可能になる。リリースに「電化製品の支配を可能にした」とあるのがまた面白い。
かわいかったのは、「STAR WARS ダース・ベイダー危機一発ミニ」と、「STAR WARS BB-8危機一発ミニ」。おなじみの「黒ひげ危機一発」の小型版のスター・ウォーズバージョンだ。タカラトミーアーツはさまざまなキャラクターの危機一発ミニを発売しているが、手のひらに乗る絶妙のサイズ感や、BB-8はスパナを、ダース・ベイダーはライトセーバーをさすという芸の細かさ、飛び出すフィギュアの妙なリアルさなど、むしろ、このサイズのほうが楽しいのではと思わせる仕上がりだ。
(文・写真 納富廉邦)
[日経トレンディネット 2017年10月24日付の記事を再構成]
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