MONO TRENDY

小沢コージのちょっといいクルマ

CEO直撃 ボルボは「クルマのスマホ化」を目指す

2017/11/20

ホーカン・サムエルソン最高経営責任者(CEO)の後ろにあるのがボルボ初のコンパクト・プレミアムSUV「XC40」。サムエルソン氏は「業界全体の中でも新セグメントを創り出すクルマ」という

2016年に53万台を販売、世界販売で過去最高を記録したスウェーデンのボルボ・カー。高い安全性と北欧デザインで有名だが一時は低迷、リーマン・ショック後はフォードグループからも切り離された。しかし10年に中国ジーリー・ホールディングスが買収すると、見事に復活。日本にも昨年新世代ラージクラスの90シリーズ、今年ミディアムクラスの60シリーズが上陸するだけでなく、18年には新コンパクトの40シリーズも上陸予定。はたして成功の秘訣はなにか? イタリア・ミラノで行われた新型「XC40」発表会で、小沢コージがやり手の経営者、ホーカン・サムエルソン最高経営責任者(CEO)を直撃した。そこで出てきたのは、これまでと異なる感覚でクルマを所有できるというサブスクリプション・サービスだった。スマートフォン(スマホ)と同じようにクルマとつきあうことができるのか。

サムエルソンCEOと筆者

■サブスクリプション・サービスを導入

小沢コージ(以下、小沢) 新型XC40の発表おめでとうございます。独自のファッション性と高い実用性の両立に驚きましたが、たしかに今までのBMWにもメルセデスにもない、新しい路線ですね。

ホーカン・サムエルソンCEO(以下、サムエルソン) 当社とっては間違いなく新分野を開拓するクルマになるはずです。初のコンパクトなプレミアムSUVですから。一方、業界全体の中でも新セグメントを創り出すクルマだと思っています。デザインはもちろん、全く新しいサブスクリプション・サービス『ケア・バイ・ボルボ』(詳しくは後述)に、音声認識機能やスマホ連携などのコネクティビティー・サービスを組み合わせることは、都市部の利用者にとっては非常に魅力的だと思います。全く新しい若い世代のオーナーを獲得できるかもしれません。

イタリア・ミラノで発表された、ボルボ初のコンパクト・プレミアムSUV「XC40」

小沢 業績も大変好調ですよね。16年の販売台数は過去最高だったようで。

サムエルソン 当社はここ数年非常にいい状態が続いていて、新シリーズを発表できて大変満足です。会社自体の体力も上がってきて、中国資本の傘下になった当初と比べてずっと強いボルボがここにいます。あの資本提携はわが社にとって大正解でした。ある意味ボルボは、サステナブル(持続可能)な強い企業に生まれ変わったと言ってよく、革新的テクノロジーに力を注ぐ野心を持ち始めました。自動車業界全体に変革を起こす新コンセプトを打ち立てようということです。

例えば新しい自動運転の「Drive Me」プロジェクトや、米ウーバー(Uber)とのパートナーシップ、オートリブ(Autoliv)とのジョイントベンチャーもその一例です。それから電気自動車(EV)戦略ですね。19年以降のハイブリッドまたはEVへの集中についてはすでに明言した通りです。

本日サブスクリプション・サービスを発表したことで、再びボルボはそれらに続く第3の提言を行ったと認識しています。顧客とつながるための全く新しい方法、この手間いらずのサブスクリプション・サービスは自動車を所有する全く新しい方法といえるでしょう。

MONO TRENDY 新着記事

MONO TRENDY 注目トピックス
日経クロストレンド
PayPay100億円還元策の舞台裏 景表法の限界に挑戦
日経クロストレンド
「筒がない」高級ドライヤー好調 プロの不満も解決
日経クロストレンド
ファミマ新決済の全貌 したたかなキャッシュレス戦
日経クロストレンド
勢い止まらぬカシオG-SHOCK 目標は年1200万個
ALL CHANNEL