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大企業のミドルリーダーには、通り一遍のビジネススクールでは学べない「人に影響力を与えたり、時には意のままに操るような、もっと泥臭いヒューマンスキル」が必要――。このように説いたビジネス書「ダークサイド・スキル」(木村尚敬著、日本経済新聞出版社)が話題だ。ダークサイド・スキルとはどんなスキルなのか、本書の一部を転載して紹介する。今回は7つのスキルの3つ目「『使える奴』を手なずけろ」だ。

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「借り物競走」戦略をとる

人間40歳を超えてくると、弱みを克服するといっても、吸収力は若い頃より落ちてくるし、いまさら性格を直すのもむずかしい。若いときは、学校に通ったり、新しいことにチャレンジしたりして、貪欲に能力を伸ばすことができるが、ある程度の年齢になると、劇的なスキルアップは望めない。

どうがんばっても、全知全能の神にはなれないのだから、すべて自分でやろうという発想を捨てる必要がある。そこで、ミドルがとるべき戦略は、「借り物競走」である。使えるものはなんでも使って、総合力で勝負する。

会社を機能別に分けると、営業もあれば生産もあるし、マーケティングも財務も調達もある。いろいろな機能があり、いろいろな人がいて成り立つのであって、全部を一人でこなすことはできない。こうしたハード的な機能だけでなく、コミュニケーションの場面においても、たとえば、強面さながらバッドコップ(悪い警官)が必要なケースもあれば、相手に共感して動かすグッドコップ(良い警官)が求められるケースもある。北風で上着を吹き飛ばそうとしてもダメなら、太陽で暖めて上着を脱がすこともある。もちろん経営に関するいろいろな要素についてある程度精通し、同時に一人何役も演じることができるのであれば、それに越したことはない。しかしながら現実世界においては、これらすべてを、一人のリーダーがこなすのには無理がある。

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