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人生を変えるマネーハック

自営業やフリーランス、老後破産しない年金活用法 年金とライフスタイルをマネーハック(2)

2017/11/13

PIXTA

 今月のマネーハックのテーマは「ライフスタイルと年金」です。それぞれの人生によって異なる年金制度への向き合い方について考えます。今週は自営業者とフリーランスの方が対象です。

 「老後破産」という言葉の認知度がだいぶ上がってきたようですが、会社員はそれほど心配することではありません。というのも、実は会社員の加入している厚生年金の保険料には国民年金の保険料分も含まれており、老後に2つの年金がもらえるからです。会社員の夫と専業主婦の場合、受給額は現在の見込みでは月22万円程度になります。

 住宅ローンの返済が終わり、子どもが社会人になった後、夫婦2人が過ごす老後であれば、家計の出費は現役世代より大きく下がります。22万円といっても税金や社会保険料も現役世代と比べれば大きく下がるので、負担は軽く、家計の基礎的な支出はやりくりできる水準です。

 しかし自営業者、フリーランス、個人事業主の老後はかなり厳しいものになります。厚生年金に入らず、国民年金保険料だけを納めているからです。

■国民年金だけでは老後は暮らせない

 会社員は社会保険の適用をされると、強制的に厚生年金保険に加入し厚生年金保険料を支払わなければなりません(パートであっても正社員並みの労働時間である場合は社会保険の適用を受けますが、中小企業では例外もある)。

 厚生年金保険料は給与の18.3%にもなる大きな負担です。実際には半額を会社が負担、残りの半分を本人が負担する仕組みですが、それでも給与の9%強を引かれていることになります。給与明細から引かれるお金としては最大級のものです。しかし、この厚生年金保険料は将来の年金額を確保する原資でもあります。

 会社員ではない人は、国民年金保険料を自ら負担し20歳から60歳まで納付しなければなりません。2017年度の国民年金保険料は所得にかかわらず定額で月額1万6490円です。

 ところが、国民年金の受取額はそれほど高いものではありません。40年間きちんと納付し続けても年77万9300円(17年度)ですから、月約6.5万円にしかなりません。これでは老後の基本的な生活費を賄うのに十分ではないのです。

 会社員ではない働き方、つまり自営業者やフリーランス、個人事業主の場合、老後の準備には相当自覚して取り組まなければ、老後破産の影がちらつくことになります。

■老後資金の準備に活用したい制度

 会社員なら給与の18.3%の厚生年金保険料を納めて、将来の年金をもらう権利を獲得しているわけですから、自営業者もそれに近い水準で貯蓄をしなければならないはずです。国民年金保険料相当分を差し引いたとしても、やはり稼ぎの15%くらいは老後のための資産形成に回してほしいところです。

 仮に月40万円くらい稼げている自営業者だったとしても、15%なら月6万円ですから、手ごろな額ではありません。しかし、それくらいの危機感をもって家計管理をし、長い老後に備えていなければ、一生涯働き続けるしかありません。

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