2017/11/8

2020フォーラム

――東北風土マラソンの収支はどのようになっていますか。

「予算は5000万~6000万円程度です。ざっくり言えば、ランナーの参加費が半分、スポンサー企業からの収入が半分。ほかの多くのマラソン大会とは違い、行政から補助金をもらわずに、民間だけで運営することにこだわっています。もし(地元の)登米市のお金が入っていたら、『(ランナーに提供する)食材はすべて登米のものにしてほしい』と言われるかもしれません。でも、東北6県の食材を集めたいのです」

東北風土マラソン&フェスティバルには6000人が集まる(東北風土マラソン&フェスティバル提供)

「行政からの補助金があれば、(赤字になっても)尻拭いをしてくれるでしょう。東北風土マラソン&フェスティバルは赤字になれば、自分たちで負担するしかありません。実際、1回目と2回目は赤字でしたが、3回目以降は何とか取り戻して、今は(赤字にならずに)回っています」

地元への経済波及効果は3億円弱

――大会は地元の東北にどれだけの経済効果をもたらしていますか。

「東北風土マラソンには、約6000人が集まります。5回目となる18年春は7000人になる見込みです。宮城県以外から来る人は約4割。外国人の参加者も年々増えており、17年春は132人でした。参加者へのアンケートで支出額などを調べて経済効果を試算すると、3億円弱ありました。登米、南三陸あたりでは1人当たりの年間所得は平均200万円ぐらいですから、大きな数字です」

「メドックマラソンはメドックワインをグローバルブランドにした効果も大きいです。ワインが売れずに困っていたシャトーのオーナーたちが、『ワインを飲みながら走るマラソン大会』を始め、30年以上かけて規模が大きくなり、メドックワインもグローバル化したのです。東北風土マラソンも(宿泊や飲食など)直接的な経済効果だけでなく、東北の食材や日本酒をグローバルブランドにすることができれば、これこそが地域への貢献になります」

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20年に南三陸と結ぶフルマラソンを構想