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カヤックの柳沢大輔社長

カヤックの柳沢大輔社長

高校受験で私立慶応義塾高校(塾高、横浜市)に入学したカヤックの柳沢大輔社長(43)。前回(「『非常識な会社』カヤック 原点は多様な慶応塾高」参照)は、競争心やハングリー精神とは無縁の環境で、伸び伸びと高校生活を送った様子を振り返ってもらった。今回は、カヤック創業の経緯と共に、慶応高校で3年間過ごしたことが、どう会社のビジョンや方針につながったのか語ってもらった。

慶応高校では、成績はずっと上位だった。

自動車部の活動に加え、週末は学習塾で講師のアルバイトをしていたので、ふだんは、授業中以外は、ほとんど勉強していませんでした。それでもテスト前になると集中して勉強し、成績は常に上位を維持。中でも数学の成績はずっとトップクラスで、担任の先生から理系学部への進学を勧められたほどでした。

受験して慶応高校に入ってくる生徒は、受験勉強の時の貯金があるので、最初は内部進学者よりも成績が上です。でも、そのうち、勉強するグループとまったく勉強しなくなるグループに分かれ、勉強しないグループは、1年もたたないうちに内部進学組の勉強するグループに抜かれます。もちろん、成績が悪すぎると留年したり退学になったりするので、そうならない程度の勉強はします。

また、受験校なら、生徒は高校3年にもなれば自主的に勉強を始めるのでしょうが、慶応はよほどのことがない限り慶応大学に進めるので、3年になってもみんなわりとのんびりとしています。医学部志望者や希望の学部に進みたい人はよい成績をとろうと勉強しますが、そうでない人は最後まで勉強しません。

ただ、勉強しないことが、一概に悪いことだとは私は思いません。本来なら受験勉強に使うエネルギーや時間を、自分の好きなことや得意なことに使えば、3年間で、個性や長所を大きく伸ばすことも可能だからです。むしろ、それこそが、慶応高校に入る最大のメリットだと私は思っています。

大学は慶応義塾大学湘南藤沢キャンパス(SFC)に進んだ。

私が高校2年の時、SFCが開校しました。世間的には大きな注目を浴びましたが、SFCの授業はきついとの評判から、慶応高校の生徒には人気がなく、SFCへの進学を希望する生徒は少数派。ですから、希望すれば、簡単に入ることができました。

SFCに進むと決めたのは、尊敬していた漢文の先生に勧められたからです。「SFCは将来、絶対面白い大学になる」と熱心に口説かれ、面白いなら行こうかな、と決心しました。

自宅から近いことも魅力でした。自動車通学もOKだったので、ますます行く気になりました。

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