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訪日外国人は迷惑ドライバー? レンタカー事故が急増 交通ルールの順守意識乏しく ステッカーで周囲に注意喚起も

2017/11/7

国交省は外国人の運転データをもとに、多言語の注意看板を設置する(沖縄県内)

 訪日外国人によるレンタカー事故が急増している。外国人の数が増えているからだけではない。東京海上日動火災保険によれば、貸し出し1件当たりの事故率は日本人のざっと4倍。スピードの出しすぎで事故の規模も大きくなる傾向があるという。2020年の東京五輪・パラリンピックに向けて訪日外国人のレンタカー利用は全国各地に広がる見通しで、どう事故を防ぐかが急務となってきた。

■「韓国や中国の人には貸さないで」

 高速道路でスピードを出しすぎた結果、出口のカーブを曲がりきれず外壁に衝突

 渋滞でブレーキ操作を誤り、前の車に追突

 慣れぬ雪道でスリップし、路肩から転落

 これらは訪日外国人による典型的な事故パターンだ。国土交通省によれば訪日外国人のレンタカー利用はこの5年余り、年率3~4割のスピードで伸びている。比例して事故も増えており、16年の死傷事故は81件と2年前の約3倍。車体のへこみなど物損まで含めると2万件を超えるとみられる。

 影響が最も顕著に現れているのが沖縄県だ。もともとアジアからの旅行客が急増しているうえ、鉄道などの公共交通機関が未発達で、空港からの移動をレンタカーに頼る傾向が強い。沖縄県レンタカー協会の統計では、16年は20万6000人の外国人旅行者が利用し9600件の事故が起きた。事故率は4.7%だ。

 沖縄県における日本人のレンタカー利用の統計はないが、東京海上日動火災によれば全国平均の事故率は0.6~1%程度。外国人のレンタル期間が日本人より長いことを差し引いても、外国人の事故率は日本人の3~4倍とみられる。

 「韓国語や中国語を話す人には車を貸さないでほしい」。沖縄県のある島では17年夏、警察がレンタカー会社にそんな要請をして問題になった。外国人の事故に対応するには言葉が障害になり、とても手が回らない。最近は利用者が事故を届け出ても、被害が軽微であれば受け付けてもらえないという声さえ聞く。

 レンタカー会社も、押し寄せる外国人旅行者をさばくのに大忙しだ。運転に支障がない小さな傷は修理しているヒマがない。そのまま車を貸し出した結果、返却の際に「これは自分がつけた傷ではない」「いや、新たについた傷だ」などと押し問答になることも多いという。

 こうした混乱は今後、全国に広がる可能性が高い。東京、富士山、京都などの黄金ルートを経験した外国人が再び日本を訪れ、それ以外の地方に足を伸ばし始めているためだ。国交省も観光振興の観点から、全国の高速道路が定額(2万円で最大7日間、3万4000円で同14日間)で乗り放題になる訪日外国人向けのパスを10月から販売し、地方への周遊を後押ししている。

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