スエード素材で足元にお洒落 相性の良いかばんを選ぶ
靴とバッグで「見栄」を張る(下)
スエード(スウェード)やワニ皮、スタッズなど個性的な素材の靴をはきこなせれば、ファッションの幅が広がる。スーツやタイだけでなく、バッグにも相性の良い一点を選べば全身の印象がシャープになるはずだ。前回掲載の「定番の黒、洗練のブラウン 足元と手元に大人のお洒落」では色を切り口にベストマッチを考えた。今回は素材別に粋な組み合わせを提案する。
■ SUEDE
温かみとリラックス感を加える人間味「スウェード」
毛羽のある独特の表情のスウェードレザーは、色味が濃いほどフォーマルに、淡いほどカジュアルに見える。どちらも温かみとリラックス感があり、無味乾燥になりがちなこれからの季節、人間的な親しみやすさの演出にうってつけだ。色味の特性を吟味し、TPOに応じて使い分けたい。
BRUNELLO CUCINELLI
柔軟なカーフスウェードと高級感のあるバッファローレザーを使ったフィットネスバッグ。スウェードのカントリーブーツは非常に軽量だ。
◇ ◇ ◇
■ COMBINATION
足元にアクセントをプラスする異端「コンビネーション」
ドレスシューズのなかでも、色柄の異なる複数の素材を用いたコンビネーションシューズは、個性的なアクセントを足元に加えてくれる。そんな靴に合わせる鞄は、靴の色柄のひとつと同じ色柄のものを吟味すれば上品にまとまり、自分だけのスタイルを大人らしく演出できるのだ。
ETRO
ペイズリー柄のジャカード織り素材を樹脂コーティングしたエトロ伝統のシグネチャーライン「アルニカ」。タータンチェックやゴールドレザーとのコンビモデルはクラシックとモードを兼ね備える。
◇ ◇ ◇
■ STUDS
エッジィでモードな装いの攻め「スタッズ」
近年のトレンドであるスタッズは、服だけでなく靴や鞄にあしらったものも登場している。なかでもブラックレザーに施したものはロックテイストのハードさと都会的なモードテイストが漂う。手間が掛かるゆえにラグジュアリーな雰囲気もあり、男らしく見栄を張ることができる靴と鞄だ。
VALENTINO GARAVANI
「ヴァレンティノ ロックスタッズ アンタイトルド」コレクションの靴&鞄は熟練職人が手打ちしたスタッズがクールだ。
◇ ◇ ◇
BALLY+BALLY
2017年秋冬のテーマに関連した"ロック"のイメージを体現する、スタッズ装飾を施したシリーズ。スタッズは目立たないガンメタカラーで、一部のみなので採り入れやすいはず。
FONTANA MILANO 1915+CHURCH'S
柔軟な上質レザー全面に大小さまざまなスタッズをあしらったハンドメイドバッグは、バーニーズのみで展開。クラシックなウィングチップの穴飾りにスタッズを施した1足は、スーツのモードなハズしに最適だ。
CHRISTIAN LOUBOUTIN+CHRISTIAN LOUBOUTIN
都会的なブラックのスタッズを職人が手作業でひとつひとつ打ちつけたシリーズ。薄マチのバッグのハンドルは収納可能でクラッチバックとしても持てる。シューズはレザーもオールブラックゆえシックに履ける。
■ ALLIGATOR
圧倒的存在感を誇る唯我独尊「アリゲーター」
レザーの靴&鞄は数あれど、アリゲーターほどの存在感を放つものはない。それは自然の恵みを人類の英知によって昇華した芸術品であり、見る者に畏怖の念さえも抱かせる。1点でも存在感十分だが、手元と足元に合わせれば、痛快なほど粋を感じる究極の見栄張りスタイルが完成するのだ。
BERLUTI+BERLUTI
厳選された米国ルイジアナ産のアリゲーターレザーを用い、ベルルッティの誇る職人が細心の注意を払いながらパティーヌ(ハンドペインティング)を施したバッグ&シューズ。深みある濃淡と艶が宝石のようだ。
RALPH LAUREN PURPLE LABEL+RALPH LAUREN PURPLE LABEL
米国内で飼育され、ヨーロッパで鞣(なめ)された最上質アリゲーターによるトートバッグとローファー。深みのある美しい色艶(いろつや)はもちろん、非常になめらかな肌ざわりが堪能できる。
DUNHILL+DUNHILL
ダンヒルが銀座本店のみで受けつけるレザーアイテムのオーダーシステム「レザービスポークサービス」では、極上アリゲーターを用いたブリーフケースも注文可能。英国ノーザンプトンで、特注木型で製作した生涯愛せるクオリティーだ。
※記事中の価格は税抜きです。
Direction=島田 明 Text=竹石安宏(シティライツ) Photograph=谷田政史(CaNN)[人物]、隈田一郎[静物] Styling=久保コウヘイ、佐藤ユウイチ Hair & Make-up=MASAYUKI(The VOICE)
前回掲載の「定番の黒、洗練のブラウン 足元と手元に大人のお洒落」もあわせてお読みください。
[GOETHE 2017年11月号の記事を再構成]
ワークスタイルや暮らし・家計管理に役立つノウハウなどをまとめています。
※ NIKKEI STYLE は2023年にリニューアルしました。これまでに公開したコンテンツのほとんどは日経電子版などで引き続きご覧いただけます。