エンタメ!

エンタウオッチング

一番搾りキャスト一新 堤、満島ら起用でCM最高位 2017年9月度 CM好感度月間ランキング

日経エンタテインメント!

2017/10/31

CM総合研究所が発表する9月度の銘柄別CM好感度ランキングで、キリンビールの「一番搾り」が6位にランクインした。味覚とパッケージデザインをリニューアルしたのにあわせて、堤真一、満島ひかり、鈴木亮平、石田ゆり子にキャストを一新。飲み比べとおいしさ実感の2つのCMが視聴者の共感を得て、今年に入って自己最高位となった。

「堤真一 どっち」篇 サンマを先に食べるか、サザエが先か、迷う…

9月度の一番搾りのCMは8作品が流れた。先行して放送されたのは、堤と満島がそれぞれ新たな一番搾りと従来品を飲み比べる「一番おいしいビール、飲んでますか?」篇。その後、4人のそれぞれが自らの心情をのせた『茶色の小瓶』のメロディーをBGMに、ビールが最高においしいシチュエーションを楽しむ「おいしさ実感」篇を展開。さらに、堤と満島が一番搾り麦汁と二番搾り麦汁を飲み比べる「飲み比べ」篇も放送された。

一番搾りの6位は、今年に入って最高位。得票ポイントも、一番搾りのCMで歴代2番目(3000人集計を開始した2004年4月度以降)だ。過去最高だった09年4月度はイチローと松嶋菜々子がそれぞれリニューアルした商品に舌鼓を打つCMで、それに次ぐ高いポイントを獲得した。

「鈴木亮平 出張帰り」篇 海外出張から帰ってきて向かう先は? 

これまでの嵐が出演していたCMでは、仲間が集まってビールを飲む「楽しさ」を描いていたのに対して、今回は商品自体のリニューアルにあわせて、ビールの「おいしさ」をストレートに訴えているのが特徴。

キリンビールマーケティング部の桜井可奈子氏は、「新CMのコンセプトは『やっぱりビールはおいしい、うれしい』。お客様がビールに期待する価値のど真ん中であるおいしさと徹底的に向き合い、とにかくビールという飲み物のおいしさ、うれしさを感じてもらうこと、この1点を妥協なく追求しました」と言う。

その際に、強く意識したのが「メーカーから一方的にメッセージを伝達するのではなく、タレントさんが1人のユーザーとしてビールのおいしさを実感する企画にしたこと。左脳的に説明するのではなく、視聴者の本能に響かせる直感的な表現を選びました」(桜井氏)。

堤と満島が新旧一番搾りを飲み比べるCMでは、2人の生のリアクションを収録。堤の「味、ちがう!!」というコメントは、セリフとして用意していたものではなく、現場で堤が発した素のコメントだそうだ。調査対象期間中は、堤が出演する作品が放送回数、CM好感度の得票ポイントともに最も多かった。

満島ひかりの一言「ずるい」

調査に答えたモニターの感想は「おいしそう」という声が圧倒的に多い。なかでも、満島の「グラス」篇には、「ビールを飲む姿がリアルにおいしそうで、思わず飲んでみたくなる」という感想が男女ともに多かった。また、石田の「ゴルフ」篇には、なかなかパットが入らないプレーに対して、「とてもかわいらしく、見とれてしまう」といった声が多く寄せられ、特に中年男性の心をつかんだ。

「満島ひかり グラス」篇 冷やしたグラスと、ゆでたての枝豆を用意
「石田ゆり子 ゴルフ」篇 始めたてのゴルフはパターが入らない

好感要因は「商品にひかれた」の支持が高く、9月度の全CM銘柄の中で最もポイントが高かった。キリンビールによると、売れ行きへの波及効果も大きく、「8月下旬から新旧飲み比べCMをオンエアした直後から顕著に量販店でのPOS(販売時点情報管理)が伸び始めました。その結果、9月月間の缶製品売り上げは前年比約21%増を達成しました」(桜井氏)。

CM総合研究所の関根心太郎代表は、好感度アップの理由をこう分析する。「リニューアルのタイミングなので、商品を主役にしないといけない使命が根本にあるうえで、企業側の言葉で商品の良さを表現するのではなく、視聴者の目線にしっかり落とし込めたのが成功の要因ではないでしょうか。例えば『飲み比べ』篇で、満島さんが最後に『ずるい』と言うのですが、その一言で視聴者は自分事として受け止めます。そうした目線の持っていき方がうまいですね」

クリエーティブ・ディレクターは、au三太郎シリーズ、UQモバイル、家庭教師のトライなどのヒットメーカーである電通の篠原誠氏。ユーモラスなタッチのCMが多かった篠原氏だが、今回は商品を前面に出したストレートな表現で、視聴者の心を捉えた。

(日経エンタテインメント! 小川仁志)

■調査対象期間:2017年8月20日~9月19日(東京キー5局)
■当月オンエアCM:全2689銘柄
■東京キー5局でオンエアされたすべてのCMを対象に、関東在住の男女モニター3000人に、好きなCM・印象に残ったCMをヒントなしに自己記述してもらい、その得票数を足し上げたもの
■同商品の複数作品にオンエア・好感反応がある場合、代表作品は最もCM好感度の高い作品
■企業・銘柄名・作品名はCM総合研究所の登録名称であり、正式名称と異なる場合がある

エンタメ! 新着記事

ALL CHANNEL