1億個売れた新型洗剤 「精神的な時短」がヒットの鍵特集 人気「時短」商品 ヒットへのアプローチ 中編

日経トレンディネット

さらに、ライオン リビングケア事業部の鈴木彩子ブランドマネージャーは「ユーザーが家事に求めるのは『精神的な時短』。作業時間を短くすればいいというわけではなく、スムーズにストレスなく家事ができることが重要」と話す。同社が17年9月に発売した「CHARMY Magica速乾+(以下、Magica 速乾プラス)」は、食器洗い用洗剤にすすいだ後の食器を素早く乾かす成分を配合。「食器洗いの時短」をうたっている。

同社が食器を手洗いする人について調査したところ、食器を洗ってからふきんで拭く人は全体の54%で、水切りかごなどで自然乾燥させるのではなく、乾かして食器棚にしまうところまでを手早く進めたいと考えている人が多いことが分かった。同時に食器を拭く行為そのものやぬれたふきんの手入れがストレスと話す人も多いことを実感し、速乾タイプの洗剤を開発したという。

ライオン リビングケア事業部の鈴木彩子ブランドマネージャー。「CHARMY Magica 速乾+」(220ml入り、170円)は、植物繊維由来の成分が陶器やガラスのマイナスの電子を弱め、プラスの電子を持つ水分が皿の表面に止まりにくくした

「Magica 速乾プラスをモニターに使ってもらったところ、『今まで3枚使っていたふきんが1枚で済むようになった』『コーヒーを1杯飲む余裕ができた』という声が挙がった。食器を拭くかどうかには年代によって差はなく、キッチンをきれいに整えたいという意識が高い人が多いように感じる」と鈴木ブランドマネージャーは話す。

ロボット掃除機などの便利な家電の登場により、昔と比べて「時短」できているように見える今どきの家事事情。だが、日常に不可欠な行為に時短を求める人にとって、単に作業時間を短縮することだけでなく手間を軽減することが重要なのだ。

特集 人気「時短」商品 ヒットへのアプローチ
前編 貼るだけで洗顔から化粧下地まで 時短マスク誕生秘話
中編 1億個売れた新型洗剤 重要なのは作業のスマート化
後編 大人気ミールキット 「考える手間」に最大の時短効果

(文 樋口可奈子)

[日経トレンディネット 2017年10月16日付の記事を再構成]

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