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人生100年時代へ生涯現役 一線で活躍の高齢女性たち

2017/10/31 日本経済新聞 朝刊

化粧品販売店オーナーの飯田芳子さん

 「人生100年時代」と叫ばれる昨今、老後の働き方や生活ぶりが気になる人は少なくない。80歳になっても90歳になっても、生涯現役で元気いっぱいに活躍する女性はどんな思いで過ごしているのか。3人のキャリアの軌跡と仕事観を紹介する。

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■好きなことをやれば良い 人材マネジメント会社顧問の梅島みよさん(93)

本の出版について打ち合わせするマネジメントサービスセンター顧問の梅島みよさん

 「来週までに調べてきてください」。社員にテキパキと指示を出すのは梅島みよさん(93)。社内人材を育成するマネジメントサービスセンター(東京・渋谷)の創業者の一人で顧問を務める。自社本の出版で社員と打ち合わせの日々を送る。

 昔から「人生は好きなことをやれば良い」と、きっぱりと話す。出社は週3日。午後、夫と暮らす都内の老人ホームから通ってくる。「若い頃の(物事の)優先順位はモノ、カネ。いまはヒトね」。打ち合わせに参加する社員のことを「分析力がすごい」「書くのが上手」と褒める。「人の良いところを伸ばすことが本当に好きなの」

 梅島さんは終戦後、家計を支えるため、近所の在日米軍基地で働き始め、基地で働く日本人向けの人材育成研修を手掛けた。その後、夫の転職もあり日立製作所の工場で勤務。鉄道車両の輸出関連業務などを経て1966年に創業した。以来、女性の管理職を増やすこと、その研修の必要性を訴えてきた。「当時と比べれば少しは環境が良くなったぐらい」と指摘する。

 約20年前に顧問に退いたが、その時点で仕事を辞めようとは考えなかった。「仕事の量を減らせば良いと思った」。経営に口は出さないが、自社の宣伝のために講演したり本を書いたり。老人ホームでは夜型の生活で本を読みあさる。朝4時まで読書をする日もあるという。

 40歳ごろからがんを幾度も患ったが、老後のことには悩まなかった梅島さん。ただ「さすがに90歳を超えるとおっくうになる。さらに優先順位も考える」。子供の時から大好きな歌舞伎鑑賞や、80歳を過ぎて始めた囲碁はひとまずお預けだ。

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