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立川談笑、らくご「虎の穴」

古典落語クイズ この中で「光るもの」は何でしょう? 立川談笑

2017/10/29

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 テーマは「光るもの全般」。ということで、今回は光るものが登場する古典落語を集めました。クイズ仕立てにしましたよ。落語に明るい皆さん、それぞれの演目にどんな「光るもの」が出てくるか、考えてみてください。もちろん初心の方向けに、解説や引用もオーソドックスかつ丁寧にしていくつもりです。

 ではまいります。いったい、何が光ってるのでしょうか? ピカピカッ!

Q:『たがや』

 両国橋の上。花火見物客でごった返す人込みの中で、たがや(桶職人)さんが侍たちを相手に大喧嘩(おおげんか)を演じる話です。

 「見渡せば、淡雪花火橋の下。値千万、両国の景。そんな花火当日のお話です……」

 江戸の夜空に開く大輪の花火。ギラリと光る刀には、色とりどりの花火の光が反射していたことでしょう。あざやかな色彩があふれる、私の中では最もビジュアル度が高い一席です。

 (A:光るもの……花火。刀)

Q:『お血脈(おけちみゃく)』

 信濃の善光寺にある「お血脈の印」の力によって、だれでも極楽往生ができるようになったというのが前提で。罪人の激減でほとほと困り果てた地獄の閻魔(えんま)大王が、大泥棒石川五右衛門に命じてお血脈の印を盗み出すべく現世に送り出します。ファンタジックな落語です。

 「本田善光というお侍さんが難波池のほとりを歩いていると、『ヨシミツ、ヨシミツ』と声がする。見るとボーッと光っておりまして『世は信州にまかり越したいぞ』。これが善光寺の由来で……」

 (A:光るもの……仏様)

高座を前に準備する落語家の立川談笑さん

Q:『蔵前駕籠(くらまえかご)』

 幕末の混乱期が舞台です。遊興のため吉原を目指す駕籠を狙って、蔵前通りに浪人たちによる追いはぎが横行しました。そんな中、危険をかえりみず吉原を目指す男の物語。

 「ドギドギする長いやつを引っこ抜くってぇと、『こぉれ、駕籠の中の仁(じん)にもの申す。我々は故あって徳川家にお見方をする浪士の一隊である。中におるのは何者か。おい、龕灯(がんとう)をこちらに向けろ』……」

 (A:光るもの……刀、がんとう)

Q:『松山鏡(まつやまかがみ)』

 誰ひとりとして鏡というものを見たことがない村。お上から褒美に頂いた鏡をめぐって、夫婦でいさかいが巻き起こります。「鏡」がとてつもない高級品で神秘的だった時代を今からでは想像しかねますが、それでも十分に楽める落語です。原話のルーツをたどると古代インドにまでさかのぼるとか。歴史としては最も古い古典落語かもしれません。

 「『こそこそ毎日何してるかと思って見てみたら、ウチの人ったら女を隠してやがったんですよぉ』。相談された尼さんが鏡をのぞき込んだ。『申し訳ないってんで、中の女は坊主になった』」

 (A:光るもの……鏡)

Q:『猫久(ねこきゅう)』

 いつもは猫のように温和で怒らない久兵衛さんは、あだなが猫久。ある日、そんな猫久が血相を変えて刀を持ち出す騒ぎに、町内は騒然とします。

 「耳がぴょこって立つってぇと目がピカピカッっと光りやがって、風ぇ巻いてピューって飛んでいきやがった」

 (A:光るもの……目)

Q:『湯屋番(ゆやばん)』

 道楽者の若旦那が親から家を追い出された揚げ句、銭湯で働く話です。番台に座った若旦那は、仕事そっちのけでこれから女湯に来る客と仲良くなる妄想が止まりません。

 「そうこうしてるうちに雷まで鳴るよ。『あら嫌だ。おキヨや、蚊やりをつっておくれ』。遠くで鳴ってるうちはいいよ。そのうちにだんだん近づいてきてゴロゴロゴロ……ピカッ! ドドーン! 女は目を回しちまう。『ねえさん、しっかりしなせえ』。盃洗(はいせん)の水を口に含むってぇと、口から口への、口移し!……」

 (A:光るもの……雷)

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