DCヒーロー大集結 スーパーガールの人気を反映4位
2017年9月 海外ドラマ月間レンタルランキング
米国ではアメコミの映画化が大ブーム。近年の流行は『アベンジャーズ』や『ジャスティス・リーグ』(11月日本公開)のように複数のヒーローが一堂に集まり活躍するもの。その波がテレビ界にも押し寄せたといえるのが『インベージョン! 最強ヒーロー外伝』だ。スーパーガール、フラッシュ、アローら総勢10人のヒーローが集い、地球を救う戦いに挑む。レンタルでも人気作となり、TSUTAYA月間レンタルランキングでは9月度に初登場4位となった。
米国では地上波のThe CW局で月曜から木曜にかけて毎日アメコミのヒーローが活躍する番組が放送されている。この流れを利用して、2016年11月28日(月)から12月1日(木)まで4日連続で内容のつながった物語が放送された。月曜の『SUPERGIRL / スーパーガール<セカンド・シーズン>』第8話の最後3分が導入部となり、火曜の『THE FLASH / フラッシュ<サード・シーズン>』第8話、水曜の『ARROW / アロー<フィフス・シーズン>』第8話、木曜の『レジェンド・オブ・トゥモロー<セカンド・シーズン>』の第7話の順番で、3つのエピソードがつながってひとつの作品に仕上がっている。この『THE FLASH / フラッシュ』以降の全3話からなるのが『インベージョン! 最強ヒーロー外伝』だ。
ストーリーはこうだ。ドミネーターと呼ばれるエイリアンが、フラッシュことバリーが住むセントラル・シティを襲撃。バリーはスーパーガール、アロー、レジエンド・オブ・トゥモローのヒーローたちに協力を求める。だが、ある出来事をきっかけに、互いが疑心暗鬼になるなか、エイリアンの攻撃が始まる…。
アメコミにはDCとマーベルという2大ブランドがあり、『インベ-ジョン!』に登場するのはDCのヒーローたち。バットマン、スーパーマン、ワンダーウーマンといった映画でおなじみの顔ぶれもDC陣営だ。一方、マーベルはアイアンマン、スパイダーマン、マイティ・ソー、キャプテン・アメリカらを擁する。
■DCとマーベルが競い合う
TSUTAYA レンタルユニット 映像チーム海外ドラマ担当の中山知美氏によると、レンタルの利用者は50代男性が中心。『THE FLASH / フラッシュ』『ARROW / アロー』といったDC作品は30~40代の利用者が多いに対して、『インベ-ジョン!』は年代が高めのファンを取り込んでいるのが特徴だ。「メインキャラクターの1人であるスーパーガールが50代以上の男性から圧倒的に支持されています。スーパーガールに引っ張られて、本作もレンタル人気が高いようです。もちろんアクションが満載で各作品を見ていなくても十分に楽しめる内容なので、DCヒーローのドラマをお試しで見てみるのにもぴったり。そうした入門編としてのニーズも高いですね」と言う。
DCのライバルであるマーベルもドラマシリーズの製作に積極的だ。『アベンジャーズ』から派生した『エージェント・オブ・シールド』や『エージェント・カーター』を地上波で放送。さらに、デアデビル、ジェシカ・ジョーンズ、ルーク・ケイジ、アイアン・フィストという、それぞれの作品に出ていた4人のヒーローが終結して巨大な悪と戦う『Marvel ザ・ディフェンダーズ』を動画配信サービス大手のネットフリックスで8月にスタートさせた。
テレビドラマの世界でも、アメコミ・ヒーローの戦いは個人戦から集団戦へと変わってきた。2大陣営の競い合いに拍車がかかり、映像化のブームはさらに広がりそうだ。
(日経エンタテインメント! 小川仁志)
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