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頭から足へボディスキャン瞑想 隠れた不調を早く察知 こちら「メンタル産業医」相談室(16)

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2017/11/7

ボディスキャン瞑想(めいそう)は座れる場所ならどこでもやれる。オフィスでの仕事の合間などにやってみよう(c)gstockstudio-123rf

こんにちは、精神科医&産業医の奥田弘美です。朝夕の寒さが増すとともに街にはコート姿の人が目立つようになりました。あなたの心と体はお元気でしょうか? さて今回は、「オフィスでのマインドフルネス瞑想活用」をテーマにお伝えしたいと思います。

■働く人はいつも緊張している

私は産業医として現在20の企業を毎月訪問していますが、そのほとんどが都心のオフィスです。現代のオフィスは例外なくパソコンが完備され高度にIT化されています。そのため、こうした環境で働く人に共通して発生しやすい、私がよく「オフィス病」と呼んでいる病態があります。これは分かりやすく言うと「心と体の過緊張状態」のことです。

心の過緊張については、第1回「働く人に多い『過緊張』 1分マインドフルネスが効果」で詳しく紹介しましたが、間がかなり空いてしまったので簡単に復習しましょう。

心の過緊張状態とは、医学的に正確に表現すると「交感神経の過度な緊張状態」のことで、主に次のような症状のことです。

・夜寝るときになっても、仕事や人間関係のことが頭から離れず、緊張が解けない。

・体は疲れているのに妙に頭がさえてしまい、なかなか寝付けない。

・仕事や人間関係の夢をよく見るために、夜中や早朝に目覚めてしまう。

・イライラや不安など感情が不安定で、緊張がとれない。時間に追われる感じがつきまとう。

・朝起きても体の疲労や心の緊張がとれていない。

デジタル化が進み、効率ばかりが重視されるようになった日本の職場では、1人当たりの仕事の量が激増している一方、人間関係が複雑化かつ希薄化しています。心を割って同僚や上司と相談したり悩みを共有したりする「ほっとする場や時間」がどんどん消滅し、職場でのリラクゼーションが難しくなっています。またIT技術が発達したために自宅にいても夜中になっても休日でさえも仕事ができてしまい、ONとOFFのメリハリがなくなっています。そのため仕事から完全に離れてリラックスできる時間も激減しています。こうした状況から、現代のIT環境下では働く人は誰もが過緊張状態に陥りやすくなっています。

この過緊張状態は放っておくと危険です。連続すると本格的な不眠症やうつ病に移行してしまうからです。

働く人に多い『過緊張』 1分マインドフルネスが効果」の記事では、心の過緊張状態を解消するための一つの方法として、マインドフルネス瞑想法の一つ「深呼吸瞑想」をご紹介しました。今回は、心の過緊張だけではなく、体の過緊張にも役立つマインドフルネス瞑想法をご紹介したいと思います。

■「ボディスキャン瞑想」で体の緊張や異変に気づく

私が産業医面談をする中でしばしば遭遇するのが、自分自身の体や心の過剰な緊張状態や異変に気づいていない人たちです。時間に追われながらIT機器にへばりついている時間が増えれば増えるほど、その日常が当たり前となってしまい体のコリなどの慢性的な不調や心の緊張に慣れてしまうのです。長時間労働が連続している過重労働者になればなるほど、その傾向が高いように感じています。そこでお勧めするのが、マインドフルネス瞑想の中でも「ボディスキャン」と呼ばれる瞑想法です。

マインドフルネス瞑想はいくつも種類があるのですが、このボディスキャン瞑想はその中でも特に体と対話し、体と心のつながりを回復させる効果の高い瞑想法です。時間に追われた慌ただしい毎日を送っていると、体からのメッセージを感じ取る能力が衰えてしまいます。このボディスキャン瞑想を行うことで体に表れている筋肉のこわばりや心の緊張に気づきやすくなります。また体全体をじっくり感じることで、普段は気づかずにいる体からのメッセージを受け止められる、体や心の不調に早めに気づけるようになります。

次にそのやり方を箇条書きにまとめました。

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