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目玉焼きには何をかけますか 千差万別、譲れぬ作法

フタをしてわざわざ白くするなんて信じられない

それぞれ「自分のやり方が正解」と信じて疑わないから面白い。「黄身は黄色いのが正義」と信じている人には、途中でフタをしてわざわざ白くするなんて信じられないし、両面焼き派にしてみればいつまでもジリジリ焼く片面焼きはイライラするだろう。

目玉焼きを目玉焼きとして食べるのは、ほぼ家の中だ。つまり私の大好物である「個人的に超進化したマイルールが適用される料理」である。寮生活でもしない限り、他人の「目玉焼きマイルール」を知ることは難しい。よく「基本の目玉焼きの作り方」などとネットに上がっているが、目玉焼きに基本などない。あなたの「普通の目玉焼き」と私の「普通の目玉焼き」は、見た目も味もまったく違うのだ。自分がイチバンおいしいと思うやり方を邁進すればいい。

フライドエッグカレー 何かひとつくらい乗せたい、そんなときには目玉焼き

ところで目玉焼きは、目玉焼きという料理として食べない場合もある。それは、何かの上に目玉焼きが乗っている場合だ。目玉焼きが乗ると、確実にその料理の「ごちそう感」はアップする。そのため和洋中さまざまな店で、さまざまな料理の上に目玉焼きは乗せられてきた。

学生時代に行きつけだったカレー店では、フライドエッグカレーが定番だった。カツじゃ重い、でも何かトッピングのひとつくらい乗せたい、そんなとき目玉焼きはうってつけだったのだ。のちに移り住んだ名古屋でも、行きつけのカレーうどん店では必ず目玉焼きを乗せたものだ。いや、むしろ目玉焼きが乗せられるから行きつけにしたのかもしれない。それほど目玉焼きが乗ることによる「ちょっとしたごちそう感」にはワクワクさせられた。

神戸の思い出の焼きそば

神戸に出張すると必ず行っていた焼きそば店は最初から目玉焼きが乗っていて、そこがたいそうお気に入りだった。そういえば打ち合わせによく使う喫茶店でナポリタンを頼む理由も、目玉焼きが乗せられるからだ。ああ、思い起こせば私の人生、ハンバーグに目玉焼きを乗せなかったことなどないんじゃないだろうか。なんてこった、私自身が大の目玉焼き好きだったのだ。

居職である私は「今日は忙しそうだ」と思った日には、朝ごはんのついでにお弁当を作り、家の中で食べることがある。忙しいのがわかっている日だ。お弁当といっても凝ったものではなく、残り物を適当にいためたチャーハンや混ぜご飯などにしてしまうことが多い。そんなときもご飯の上に目玉焼きさえ乗っていればゴキゲンだし、昼が待ち遠しくなる。

残り物テキトウ弁当でも目玉焼きさえ乗せればOK

夜も引き続き忙しく、料理をする時間が取れないこともある。冷蔵庫の残り物を総動員しても、あとまだ何か物足りない、そんなときもやはり目玉焼きを焼く。私の持論で「ハムエッグのある居酒屋は、いい居酒屋」というのがあるが、ハム抜きだろうとエッグで飲む酒は最高にうまい。

ありのままの朝ごはんも、ありのままの昼ごはんも、ありのままの晩酌も、目玉焼きと共にある。人生の最後もきっと目玉焼きを食べているんだろう。ほんと最高だ、目玉焼きは。

(食ライター じろまるいずみ)


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