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レトロ満喫の坂道散歩 いま、函館はベストシーズン 水津陽子のちょっとディープ旅

2017/10/30

 旧函館区公会堂からは、海を右手に見ながら外国人墓地方面に向かってみます。約1.6キロメートルと少し距離があるので、疲れたときは無理をせず、基坂を下りて、市電で「末広町」電停から「函館どつく前」電停まで行き、魚見坂を上るといいでしょう。近くには、函館に現存する最古の寺院「高龍寺」もあります。その建造物のうち実に10件が国の登録有形文化財で、特に山門に施された江戸時代の彫刻は高い芸術性を有し、ため息ものの美しさです。

見事な彫刻が施された高龍寺の山門。国の登録有形文化財
高龍寺の本堂(左)、水盤舎(右)。足元を支える力人も見もの。いずれも国の登録有形文化財

 1854年、ペリー来航の際に亡くなった2人の水兵を葬ったことに始まる外国人墓地には、海に面してプロテスタント墓地やロシア人墓地、中国人墓地が並びます。海側には散策路が設けられており、景勝地にもなっています。このエリアは観光客も少なく静か。町歩きの途中でかわいいネコたちに出合うことも。

(左) 中国人墓地の入り口。(右)外国人墓地の散策路から海を望む

■夜景を見るならドラマチックなマジックアワー

 さて、函館に来たら、やはり夜景は見逃せません。ミシュラン・グリーンガイド・ジャポン三つ星に選出された「函館山からの眺望」。元町かいわいを歩いた後は、八幡坂から約500メートルの函館山ロープウエーに乗って、函館山展望台へ上がります。

 山頂展望台はこの時間大変混み合いますが、日没の20~30分前にはベストポジションを確保したいところ。完全に日が落ちてしまうと周囲は完全な闇、写真を撮るなら夕暮れのグラデーションを残すマジックアワーが最適です。日が落ちてバラ色や紫に染まるドラマチックな夕空の下、町に明かりがともりはじめ、次第にキラキラと輝き出す時間をぜひ堪能してください。

大気が澄んでいる秋は夜景がひときわクリアに輝きます(写真:函館市)

 なお、函館山ロープウエーは混雑時には乗るまでに1時間以上かかることもあります。その場合は路線バスや「函館夜景号」などの観光バスを利用するとよいでしょう。夜景を見た後は元町に戻って、ライトアップされた建造物群を楽しむのもおすすめです。

 八幡坂を下ればベイエリアです。函館ビヤホールなどが入る金森赤レンガ倉庫群が立ち並び、向かいにはハンバーガーで人気のラッキーピエロなど人気商業施設が集積。グルメやショッピングが楽しめます。

レトロなベイエリアで楽しむグルメとショッピング。「函館港の散策」はミシュラン・グリーンガイド・ジャポン一つ星にもなっている

 最後に、元町エリアで快適な滞在を約束してくれる宿をご紹介します。ミシュランガイド北海道2017特別版で3レッドパビリオンを獲得した「ヴィラ・コンコルディア リゾート&スパ」は、客室数わずか10室のホテル。元町の中心部にあり、客室からは函館山や教会群などの景色が眺められます。客室のデザインは洗練された北欧モダン。部屋にはBOSEのオーディオシステムや無料のお酒、コーヒーなども用意されて、自分の家にいるようにリラックスできます。

(左上)元町の観光起点に位置するヴィラ・コンコルディア リゾート&スパ。(右上)ゆったりした客室はミニキッチン付き、冷蔵庫の中の飲み物は無料。(左下)コース仕立ての朝食のスタートは道南産の野菜のポタージュ。(右下)シナモンとバニラが香るフレンチトースト

 函館山を望むレストランでの朝食はコース仕立て。道南産の野菜のポタージュから始まり、野菜サラダやヨーグルト、ベークドポテトと自家製スモークミートのグリル、そしてバニラアイスや旬のフルーツがちりばめられたフレンチトースト。ゆっくり味わうぜいたくな朝食です。料金もリーズナブル。すてきな宿で快適な函館ステイを楽しんでください。

水津陽子
 合同会社フォーティR&C代表。経営コンサルタント。地域資源を生かした観光や地域ブランドづくり、地域活性化・まちづくりに関する講演、コンサルティング、調査研究などを行う。

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