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厚生労働省によると8月の有効求人倍率は1.52倍と、引き続き1974年以来の高水準を維持し、人手不足感はさらに強まっている。しかし、いくら売り手市場で、経験やスキルのある人でも、転職の面接で「それを言っちゃダメ!」というNGラインはある。面接に同席していると、しばしば応募者の「失言」を目の当たりにするが、「ついうっかり」というより、自信を持ってアピールしたつもりが逆効果となり、不採用につながってしまうケースが少なくない。なぜそんなことになるのか? ありがちな5つの失敗パターンを事例も交えて検証する。

自分の失言に気づかないケースがほとんど

私は、転職エージェントとして求人企業と転職希望者をつなぐ立場にあるため、これまで面接の場にも多く立ち会ってきました。そして、もちろん声には出しませんが、「あっ、それを言っちゃダメ!」「うわー、それを言っちゃったか……」と内心焦ることが何度もありました。

面接相手である社長や人事担当者は、その場では特にリアクションをとらなくても、後でこっそり私だけに「あれはちょっとね……」とおっしゃいます。その発言が引っかかって採用を見送られることももちろんあります。しかし、応募者の方は自分の失言に気づいていないことがほとんどです。

あるいは、応募者の発言に対し、面接相手の社長から鋭いツッコミが入り、場の空気が凍りついたり、よどんでしまったりすることもあります。いずれも、応募者ご本人は自信満々にアピールしたつもりが、裏目に出てしまうことも多いのです。

では、どんな「失言」のケースがあるのかを具体的に見ていきましょう。

(1)それ、守秘義務違反では?

ご自身が在籍中か、あるいは最近まで勤務していた会社の財務内容や新規事業戦略など、「それは守秘義務があるのでは」と思われることを話す方がいます。そこには、自分が会社の重要な情報を入手できるポジションにいることをそれとなくアピールしたい心理が働いているのかもしれません。もしくは、それがうまくいっていない場合、会社を辞める(辞めた)理由として、何の気なしに語っていることもあるでしょう。

当然ながら、「軽率でモラルが低い人物」という印象を与えますので、話していいこと、いけないことの線引きはしっかりする必要があります。前の会社の内部情報を批判的な口調で話しているとき、面接担当者から「それで、あなたはその状況に対して、何か改善する努力をしたのですか?」と突っ込まれ、黙り込んでしまった方もいました。

(2)役立たない「人脈」アピール

「私は〇〇さんとも懇意にしているんです」。ビジネス界で有名な方の名前を挙げるなど、自身の人脈を誇らしげに語る方もいます。

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