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有森裕子さんに質問 とれない疲れや筋肉痛の対処法は

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NIKKEI STYLE

日経Gooday(グッデイ) カラダにいいこと、毎日プラス

スポーツの秋、真っただ中。皆さん、楽しみながら走っていらっしゃいますか。暑い夏に継続してトレーニングができた人は、脚ができてきていることを実感されていると思います。涼しくなり、走力もついて余裕が生まれれば、自然とスピードも上がります。そんな時こそ足腰への負担が大きくなりますので、しっかりと準備運動やストレッチを行い、走った後のアフターケアも心掛けるようにしてくださいね。

さて、前回(「有森裕子 痛みが生じたらまず治療、次に上体の筋トレ」)に引き続き、今回も読者ランナーの皆さんから寄せられたランニングの悩みにお答えしたいと思います(編集部注:質問の文章には一部編集を加えています)。

【30代女性(公務員)】
ランニング歴:15年 ベストタイム:3時間40分(フルマラソン)
 ランニング歴15年になるランナーです。6年前に出産した後、少しずつ練習を積み、出産前の走力に戻ってきました。先日の大会では、10kmの自己ベスト(42分58秒)を出すことができました。しかし、以前に比べると、すぐに筋肉痛になり、疲労が抜けません。ハーフマラソンやフルマラソンにも再挑戦したいのですが、これ以上激しい練習をすると疲れが抜けきれなくなるのではと危惧しています。

 出産前はがむしゃらに練習をしていましたが、出産後は、休日は週1回、走れる時は15kmほど走り、平日は週3回、昼休みを利用して、たまにインターバルトレーニングを加えながら5、6km走る程度です。そのほか、筋トレをしたり、プロテインを飲んだりしています。お酒も週1回に抑えるようにしました。ほかのランナーの皆さんは、毎日走ってサブスリー[注1]などを目指していますが、このような練習では、ハーフマラソンに出場するのが精一杯でしょうか?

ネガティブ思考は負のスパイラルに陥る恐れあり

ご出産前は自己ベスト3時間40分でフルマラソンを走っていたという女性ランナーのご相談ですね。まずは、10km自己ベストの更新、おめでとうございます! 10kmを43分で走れるなんて、素晴らしいことだと思います。しかし! ……このご相談を拝読してまず思ったのは、ネガティブな言葉を多く使っていらっしゃるなあということでした。

「挑戦したいのですが」「走る程度です」「このような練習では」「精一杯でしょうか」……など、気になる箇所に赤線を引いて、ポジティブな言葉に言い換えて差し上げたいぐらいです。考え方がネガティブになると、悪いことばかり想像してしまい、気持ちも落ち込みます。どうか、「こんな練習ではだめだ……」などと思わず、「忙しいのにこんなに走ることができた!」と、ポジティブな発想をするように意識してみてください。それだけでも気持ちが前向きになり、ランニングとの向き合い方が変わるはずです。

仕事に家庭に忙しいお母さんが、週1回、15kmも走れているのであれば、素晴らしいじゃないですか。さらに、きちんと時間を作って昼休みに5~6kmを走れているのもすごいですよね。「筋トレをしたり、プロテインを飲んだり、飲酒も週1回に抑えている」というあたりも、「やることをきちんとやっているなあ」と私は思います(プロテインに関しては、私自身は現役中に飲まなかったので、推奨するわけではありません)。何も悲観することはありません。

筋肉痛の時は軽く動いて「積極的休養」を

筋肉痛に関しても、走ってすぐになったのであれば、若い証拠。悪いことではありません。「筋肉痛になった」という事実に落ち込むのではなく、事実を受け止めた上で、その後のケアをどうするのかを考えるようにしましょう。

[注1]サブスリー:フルマラソン(42.195km)を3時間を切るタイムで完走すること

筋肉痛が出たら、無理に走らなくてもいいですが、じわっと汗が流れる程度に軽く歩いて筋肉をほぐすことが大事です。疲労を抜くにしても、何もせずにぼーっと休むのではなく、軽く動いたりストレッチしたりして体全体の筋肉をほぐし、リラックスさせましょう。そもそも、走り終えた後、疲れを感じた部分の筋肉のアイシングはしていますか?クールダウンはしましたか? 疲労回復に必要な栄養素を取っていますか? この方の場合、練習量よりも、練習内容や、走り終えた直後のアフターケアを見直すことがパフォーマンスの向上につながるかもしれません。

出産して骨格や体形が変われば、使う筋肉も変わることがあるので、思わぬ箇所が筋肉痛になるケースもあります。その場合は、フォームを見直し、膝回り、腰回りといったパーツごとの筋肉を鍛える補強トレーニングを追加することも必要になってくると思います。

疲労がなかなか抜けないというお悩みについても、体を動かしてほぐすようなアフターケアや、メリハリをつけた練習が大事でしょう。毎日激しい練習を繰り返し、距離を延ばすことばかりを考えるのではなく、ウオーキングや山歩きを取り入れて体をじっくり動かしたり、長い距離をゆっくりと気持ちよく走るLSD(Long Slow Distance、詳しくは「有森裕子 疲労回復トレーニング法、「LSD」の勧め」参照)などの「積極的休養」を取り入れると、筋肉がほぐれて疲れにくくなると思います。

小学生ぐらいのお子さんだと、一緒にウオーキング大会に出るのもいいでしょう。ただでさえ、仕事と育児で疲れていらっしゃると思うので、息抜きになるトレーニングを考えて取れ入れてほしいもの。30歳を過ぎると、疲れが取れにくくなるのは当たり前ですから、仕事や子育ての状態を見ながら、その都度、練習量を調整し、練習内容を見直す心の余裕を持つことが大事です。

タイムは気にせずハーフマラソンの経験を

この相談内容を拝読していると、成長意欲の高いストイックな方だなあという印象を受けます。恐らく明確な目標を立て、この大会までに、これぐらいの練習を積んで臨もう、といった緻密なトレーニング計画を立てていらっしゃるのではないでしょうか。また、これぐらいの持ちタイムと練習量であれば、ハーフやフルマラソンをこれぐらいのタイムで完走できる、などと考えて試合に臨んでいらっしゃるようにも思います。

仮説を立てて課題を見つけ、それを克服するために練習することは間違ってはいません。しかし、走ってお給料をいただく実業団選手ではないですし、ましてや働きながら子育てをしている忙しい状況でしょうから、焦って自分を追い込まなくてもいいように思います。ランニングが普段の生活に支障をきたすようでは本末転倒です。

10kmの自己ベストに近いタイムで、ハーフやフルマラソンを走ろうと思わなくても大丈夫。まずは、タイムを気にせずにハーフマラソンを何本か経験し、距離の感覚をつかんでコンスタントに完走できるようになれば、フルマラソンも完走できるはずです。

自己ベストを出そうという思いが強くなると焦りにつながり、ケガにもつながってしまいます。タイムを伸ばすための練習内容ばかりに意識を取られるのではなく、日々の疲労を軽減させるケアを重視しながら、バランスが取れたトレーニングを意識してみてはいかがでしょうか。それが、自己ベストにもつながるでしょうし、長くランニングを楽しむための秘訣だと思います。がむしゃらに走っていた出産前とは意識を切り替え、少し力を抜いて、子育てや仕事の気分転換の手段としてランニングと向き合ってもいい時期ではないでしょうか。

……さて、私が毎年お手伝いしている「おかやまマラソン」が、今年も11月12日(日)に開催されます。早いもので3年目を迎え、岡山の一大イベントとして定着しつつあります。みなさんの中にも、大会を控えている方もいらっしゃると思いますが、ケガだけには気をつけて楽しく走ってきてくださいね。ご健闘をお祈りしています!

有森裕子
 元マラソンランナー。1966年岡山県生まれ。バルセロナ五輪(1992年)の女子マラソンで銀メダルを、アトランタ五輪(96年)でも銅メダルを獲得。2大会連続のメダル獲得という重圧や故障に打ち勝ち、レース後に残した「自分で自分をほめたい」という言葉は、その年の流行語大賞となった。市民マラソン「東京マラソン2007」でプロマラソンランナーを引退。2010年6月、国際オリンピック委員会(IOC)女性スポーツ賞を日本人として初めて受賞した。

(まとめ:高島三幸=ライター)

[日経Gooday 2017年10月10日付記事を再構成]

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