以前は1冊になんでも詰め込んでいましたが、いざ「あのときはどう思っていたっけ?」と思い出したくても、なかなか見つけられなくて。今は「MUSIC」「LIVE」「BOOK」と目的別に使い分けているので、より振り返りやすくなりました。

ノートはあくまでも私の中で整理をつけるための、とても個人的なものです。ぐちゃぐちゃに書きなぐってあるので、とても恥ずかしくて人には見せられません。(パラパラめくって見せられるページを探すが)やっぱり無理です、ごめんなさい(苦笑)。メンバーにすら中身を見せたことはないし、今後も見せないでしょうね(笑)。

「何か書いてあるページを見せてもらえませんか」というリクエストに、ページを繰って確認する藤崎さん。しかし、本文にあるとおり、見せてもらえず

このノートもそうですが、同じものを買いそろえることは多いです。そのほうがすっきり見えるし、思考も整理されると感じますね。部屋がきれいに保たれているか否かは、その人の考え方にもつながると思うんです。中高生の頃は、「どうしてこんなにぐちゃぐちゃなんだろう」と部屋の汚さに悩んだことも(笑)。そこから少しずつ学んだことが、もの選びにも生かされているのかなと。

そもそも物欲はあまりないほうなんです。気になるものをお店に何度も見に行って「どうしようかな……」「やっぱり今日はやめよう」と思い悩むようなロマンチックなことができない(笑)。「ものを買う=快楽に時間を無駄にしている」というような罪悪感を覚えてしまうんです。買い物で悩むよりは、やるべきことに没頭するほうが気分がいいと考えてしまう。

同じ創作でも音楽と全く異なる小説

中学生のころからスケジュール帳に数行の日記のようなもの、その日の出来事や映画や音楽の感想などを書くようになりました。やりだすとどうしても書かなきゃいけない気持ちになり、何もない日でも「何もなかった」と書いたり(笑)。性格なんでしょうね。大学時代はバンドのPRも兼ねてブログなどもやっていて、そんな私を見てメンバーのFukaseが「小説を書いてみたら?」と薦めてくれた。それが5年前です。

もともと小説を読むのは好きでしたが、「自分なんかが挑戦してもいいんだろうか」という気持ちもあり、Fukaseに言われるまで小説を書こうなんて考えもしませんでした。

いざ書き始めてみるとがくぜんとしましたね。日記は備忘録で、学生時代のブログもその延長上にあったんです。でも、小説は人に読まれる文章であるのが大前提。しかも、自分に起きたことばかりでなく、想像して言葉を作っていく作業なので、今までとは全然違う経験にすごく苦労しました。

そもそも、小説は私の想像しうる時間軸を超えていました。

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音楽と異なる小説の魅力