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九州 味めぐり

ワインに合うヤギ料理 臭み減らし食べやすく ビストロ「ル・ボン・グー」

日本経済新聞西部夕刊

2017/11/23

 沖縄の伝統食材、ヒージャー(ヤギ)は汁ものや刺し身で食べられ、祝い事の食卓で出されてきた。専門料理店もあり、酒のシメはヤギ汁という人もいる。ただ独特の臭さがあり、好き嫌いがはっきりと分かれる。おじさんの食べ物というイメージも強い。そんなヤギをフレンチやイタリアンに取り入れ、ワインに合う料理に仕立てるのが「ビストロ ル・ボン・グー」だ。

 アラカルトも多彩だが、8月から始めた「山羊でフレンチ&イタリアンコース」(7500円)を選んだ。前菜からデザートまで6品。皮やレバー、血、睾丸(こうがん)などヤギの様々な部位を用いている。真空調理した赤身肉は程よい歯応えで、かむほどにうまみがにじむ。ソーキ(骨付きあばら肉)は繊維がほぐれるような軟らかさだ。

イラスト・広野司

 全体にヤギの臭みをほとんど感じない。「西洋料理の手法で仕込むとなぜか臭くなくなる」と山口慎一シェフ。ヒージャージョーグー(ヤギ好き)には物足りず「ヤギとは認めない」と怒られるそうだが、「ダメだったヤギがここでは食べられた」との声も多い。ヤギ食文化の裾野を広げるのが役割と任じる。

 野菜は県産品、魚は近海物が中心で、農産物直売所や漁港内の店で自ら仕入れる。主に島豚を使ったシャルキュトリー(ハム、パテなどの食肉加工品)をはじめ、手づくりで無添加の品々が多いのもうれしい。

(唐沢清)

〈びすとろ る・ぼん・ぐー〉那覇市安里379の15 電話098・963・9088

食べ歩きが大好きな地元在住のライターや日経記者が見つけた九州・沖縄のとっておきの味を紹介します。

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