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日産リーフ2代目 400km走行に自動駐車で実用的に

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日経トレンディネット

日産自動車は、電気自動車(EV)「リーフ」の新型モデルを2017年10月2日に世界で一番早く日本で発売。排ガスが出ないEVならではの施策として、ショッピングモールの屋内で試乗会を開催するなど販促活動も活発だ。そんな新型リーフの注目ポイントはなんといっても、一回の完全充電で走れる航続距離が初代デビュー時の2倍の400kmになり実用性が高まったこと、自動運転機能の「プロパイロット」、自動駐車機能の「プロパイロット パーキング」など便利な機能が豊富にある点だ。

世界で最も売れたEV

初代リーフは「現実的な価格の国産EV」として2009年8月に発表され、翌2010年12月に発売された。搭載するリチウムイオン電池は24kWhで、航続距離は200km。急速充電に対応しているとはいえ、当時は急速充電設備や200Vが使える公共充電スポットが限られていたこともあり、リーフの利用は短距離が中心にならざるを得なかった。

その後マイナーチェンジを重ね、2015年末に発売した初代最終モデルではリチウムイオン電池の容量を30kWhまで拡張し、航続距離は280kmまで伸びた。初代は49の国や地域で販売され、累計販売台数は28万台以上を記録。プリウスが2016年の1年で約24万8000台販売しているのと比べると、数としては決して大きくはない。しかしリーフが「世界で最も売れたEV」として、EVの普及に貢献したのは事実だ。

そのなかで、登場した2代目リーフ。その内容を見ていこう。

内外装は「普通の乗用車」っぽく

エクステリアは2015年の東京モーターショーで初公開されたコンセプトカー「IDSコンセプト」をモチーフとしている。V字型のフロントグリルなど、日産の新たなデザインアイコンを取り入れた、他の最新日産車と共通性のあるデザインになっている。初代はエンジンがないことを強調した低いノーズで愛嬌のあるカルガモフェイスが特徴だったが、新型は普通の乗用車のような見た目になった。EVが身近な存在になったので、誰もが受け入れやすく、クルマとしてのカッコよさを追求した結果だという。カラーバリエーションも豊富で、イエローやライトブルーなど鮮やかな色を含む全14色が用意されている。

インテリアも一新した。従来型はEVの先進性をアピールする未来的なツインメーターパネルなどを採用した個性的なデザインだった部分が、普通の乗用車同様となった。シフトレバーについては、初代リーフと「ノート e-POWER」で使われている電動パワートレイン向けのシフトレバーを引き続き採用している。

定員は先代と同じく5人で、435Lのラゲッジルームは2分割式リアシートを倒すとさらに拡大できる。純正ナビゲーションシステムは、エントリーグレードのSを除き標準装備しており、「Apple CarPlay」や「Android Auto」に対応する。また静粛性を徹底して向上し、欧州の高級セダン並みの静かさを持つ快適なキャビンになっているという。

なお、プラットフォームは初代からのキャリーオーバーで、改良したものを使っている。

バッテリー容量が40kWになり400km走れるように

パワートレインも進化した。新しい「e-パワートレイン」は、最高出力110kW(150ps)、最大トルク320Nmと、モーターの出力が大幅に向上。具体的なタイムは明かされていないが、従来型と比較して0~100km/h加速に要する時間はマイナス15%、60~100km/hの中間加速はマイナス30%まで短縮。従来型より俊敏な加速を実現しており、これまで以上にEVならではの加速とレスポンスの良さが味わえるという。

容量が40kWに増えたリチウムイオン電池も新開発のもので、この結果、航続距離は400km(JC08モード)まで伸びた。なお、出力をアップしたモーターを搭載し、航続距離をさらに伸ばしたリーフのハイパフォーマンスモデル「e+」を2018年中に投入するという。

もちろん急速充電対応で、40分で約80%まで充電が可能だ。一般的な急速充電スポットには最大30分という利用時間の制限があるが、この時間内でも初代より多くの電気を蓄えられる。なお標準装備の3kW普通充電器を使って200Vの電源から充電するとゼロから満充電までに16時間かかるが、オプションで用意されている6kWの高出力充電器を利用すると、半分の8時間に短縮できる。

また初代では急速充電の多用など使い方により電池の劣化に差があった。新型は急速充電の多用や小まめなつぎ足し充電などで電池が劣化する心配は、気にする必要がないレベルまで仕上げられているという。技術者によると一般的にクルマのライフサイクルである10年程度なら、バッテリーの性能を維持できるということだった。

EVならではのワンペダル操作

EVらしい新機能が「e-Pedal」だ。EVは、エネルギーを回収する回生ブレーキ機能がある。それを生かし、アクセル操作のみで発進、加速、減速、停止までコントロールできるようにしたのがe-Pedalだ。

アクセルペダルから足を離すと回生ブレーキによる減速が得られる「e-POWER Drive」と同様だが、回生ブレーキに加え、通常のブレーキ(フットブレーキ)を自動的に制御し、減速して停車まで行う。また傾斜がある路面でアクセルペダルから足を離しても、停車状態を維持できる。これにより通常走行のうち約9割の減速を、アクセル操作だけでカバーできるようになるというから驚きだ。

このほかにも進入禁止標識検知、車線逸脱警告、自動ブレーキ、誤発進抑制機能、後退時車両検知警報、後側方車両検知警報などの安全運転支援機能も採用している。

自動運転技術に駐車機能も追加

自動運転技術のプロパイロットも搭載された。プロパイロットは高速道路で同じ車線を走っている際にアクセル、ブレーキ、ステアリングの全てを自動的に制御し、ドライバーをアシストする自動運転レベル2の機能を持つ。新型では駐車を自動化するプロパイロット パーキングを、日産車として初搭載。プロパイロット パーキングは駐車開始から駐車完了までのステアリング、アクセル、ブレーキ、シフトチェンジ、パーキングブレーキなど全ての操作を自動制御することでドライバーをアシストするもの。後向き、前向き、縦列とさまざまな駐車状態に対応している。しかも、操作は3ステップと分かりやすい。日常的に運転するドライバーでも駐車は苦手という人は多いだけに、重宝されそうな機能だ。

28万台の経験を武器に他社と戦う

グレード構成は最も装備を簡素化したエントリーのS、ナビが標準装備されるX、プロパイロットやプロパイロット パーキングを含めフル装備となるGの3タイプで、いずれもバッテリー容量やモーターは同じ。価格は315万360~399万600円。従来型とほぼ同じなので、進化した分お得度が増していると感じる。

日産自動車副社長のダニエレ・スキラッチ氏は、EVを早くから市場に投入し、28万台の販売実績がある日産は経験値、技術力、信頼性ではどこにも負けないとする。多くの顧客からのフィードバックと長年の自動車メーカーとしてのノウハウが、競合するテスラなどの新興自動車メーカーにはない大きな武器となるという。

北米では16年12月、欧州では17年1月に発売され、世界60の国と地域で発売される予定だ。

「ノート e-Power」のヒットでEVのハードルが下がるか?

発表会が行われた幕張メッセには、世界各地から招待されたメディア関係者が大勢集まり、熱心に取材する海外メディアも多く見受けられた。

会場で行われたプロパイロット パーキングのデモも見たが、操作が3ステップとシンプルなうえに、自動駐車中、ドライバーは機能の作動ボタンを押し続けるだけでいいというのはかなり簡便でよさそうだった。

EVとしての特別感が薄まったデザインは賛否が分かれそうだが、EVだからと構えずに気軽に選んでもらいたいというメッセージでもあるようだ。実際、新型はガソリンエンジンのCセグメントハッチバック車と並べても違和感はない。

ガソリンエンジンを発電だけに使う「e-POWER」を採用した「ノート」がヒットしたことで、日産=EVというイメージはこのところ高まったことは間違いない。また初代デビュー時から考えると、充電インフラの整備が進み、EVを利用するハードルもグッと下がったといえる。以前より街中で充電インフラを見かけることも多くなった。このためEVが積極的に選ばれる時代が現実を帯びてきたといえるだろう。またハイブリッドだけでなく、PHVやe-POWERといった電動化パワートレインへの関心も年々高まっている。

しかしながら、日常的に長距離移動が多い自身を含め、充電場所や充電時間のことを考えると、まだすべての人にお勧めできるわけではないのも正直なところ。ただし、同じ状況下でも、以前は移動中に必要だった充電が不要となれば、使い勝手には天と地ほどの差を感じるだろう。

日常的な利用であれば充電は週1回でも間に合うという新型リーフ。自動駐車機能を含め、実際に利用して実力を試してみたいところだ。

(文・写真 大音安弘)

[日経トレンディネット 2017年9月19日付の記事を再構成]

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