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ハイヒールで美しく歩く 健康にもプラス、気品の所作

2017/10/20

PIXTA

 自分の体を思いやることも、大切なマナーの一つ。中でも、基本的な所作である「美しい歩き方」は、美しいだけでなく体にとってプラスが多いのです。ドラマや映画のマナー指導なども広く手掛けるマナーコンサルタントの西出ひろ子さんが、健康にもつながる「立つ・歩く」の気品ある所作についてお伝えします。

■美しい歩き方をすると呼吸が深くなる

 以前、食べることは自分の体に対するマナーであることをお話ししました。今回は、自分自身の体に対するマナーとして、歩き方がとても重要だということをお伝えしたいと思います。

 毎日パソコンに向かって仕事をしていますと、知らぬ間に首が前に出てしまったり、気がつけば猫背になっていたり、脚がむくんだりします。こうした悩みを解消するにはどうすればいいのか試行錯誤しておりました。そんな中、10年以上前から実施しているマナー講座の一つのカリキュラムにある「歩き方」を、私自身がいま一度、専門家に学んでみようと思い、体験してまいりました。

 今回、私が学ばせていただいた先生は、欧米の社交界にご自身が身を置かれ、貴族の方々などと日々、交流されている臨床心理士の松田さと子先生です。そこで私は衝撃的かつ、感動的な効果を体感しましたので、皆さんにもお伝えしたいと思います。

 英国では、英語の発音と立ち居振る舞いによってその方のバックグラウンドが判断されるといわれ、ことに歩き方はとても重視されます。パーティーのときなど、ロングドレスを着ていても歩き方が美しくないとそれは一目で分かるため、社交界にデビューする方は事前にフィニッシングスクールに通ったりして美しい歩き方やマナーを習得します。これは女性に限ったことではなく男性も同様です。

 これから年末年始に向けて日本でもパーティーシーズンになります。秋は結婚披露宴も多い季節です。これらにはハイヒールをはいて出席なさる人もいらっしゃるでしょう。しかしハイヒールをはくと体が安定せずグラグラしたり、前かがみになったりして、美しく歩けている自信がないという声をよく耳にします。ヒールで美しく歩くというと、ファッションショーのモデルのような歩き方を想像する方もいるかと思いますが、実はちょっと違います。

 今回、私が習得した美しい歩き方を練習すると、自然と姿勢がよくなります。驚くことに歩き方のレッスンの翌朝、起きた瞬間に、頭の先から腰までがしっかりとまっすぐになっていて、とても気分がよかったのです。このことを先生にご報告すると「歩き方を練習したことで、姿勢がよくなると同時に横隔膜が開き、深い呼吸ができるようになったからです」ということでした。なるほど! 深い呼吸ができるようになって、脳に送り込まれる酸素量が増え、気分もよくなったのでしょう。

 その後、教えていただいたことを常に意識して歩くようにしたら、体も気分もすっきりして、仕事や家事の効率が上がりました。

 それでは、美しさで一目置かれるだけでなく心身もすっきりする歩き方と、その練習法をお伝えしましょう。

■上半身はまっすぐ 腰に乗っていくイメージで

 最初に、以前もお伝えしましたが基本の立ち方です。平らな壁に頭の後ろ、背中、お尻、かかとをつけて立ち、膝と膝を軽くつけ、少しあごを引きます。背中をつけるとき、腰と壁の間は手のひら1つ分の隙間になるよう意識します。そのまま一歩前に出た状態、これが正しい立ち姿勢です。

 立つときに、足の筋肉は必ず内側に寄せるように意識してください。外側に寄せるとO脚になりますから要注意です。普段の立ち姿勢と比べてみていかがでしょうか。いつもはかなり前傾姿勢になっていることを感じられると思います。

基本の立ち姿勢

 次に歩き方です。片方の足を前に出し、着地する足の上に腰と上半身を乗せていく感じで重心を移動します。私はこれがなかなかできずに、先生から何度もご指摘をいただきながらトレーニングをいたしました。足だけを前に出すのではなく、腰から出していくのです。

 ヒールをはいているときは、かかとだけ先に着地するのではなく、つま先とかかとを同時に着地させることがポイントです。3センチくらいのローヒールの場合は微妙にかかとから降りますが、7センチ以上のヒールでは同時着地となります。着地したら、後ろ足の母指球で床を押し、前足に腰から上の体重を全部移動させます。

 前足に体重が全部乗ったら後ろ足は膝の力を抜きますので自然に曲がります。後ろ足を前に出し、また同じように腰に上半身を乗せていくイメージで歩きます。

基本の歩き方
着地はつま先とかかとを同時に

 そして、エレガントにみせる歩き方のポイントは膝です。歩くときに両脚が開かないように、膝と膝をすり合わせながら交互に前に出します。上半身がフラフラと左右や上下に動かないように、頭と肩、腰の位置は常に一定になるようにします。

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