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9月は投信の伸び鈍化 国内株式型は一転、流出超に 個人投資家、利益確定急ぐ

2017/10/21

足元では日米同時株高が続いている(10月19日)

 9月の投資信託市場では、資金流入が鈍化した。QUICK資産運用研究所によると、9月の設定額から解約額を差し引いた市場全体の資金流入額は316億円だった。4カ月連続の資金流入となったが、流入額は8月の5220億円から大幅に減少した。「利益を確定させる目的の解約が優勢だった」(ドイチェ・アセット・マネジメントの藤原延介資産運用研究所長)という。

 国内株式型は1746億円の資金流出超だった。8月は14カ月ぶりの流入超となっていたが、9月は北朝鮮情勢への警戒感の後退や世界景気の先行きに対する強気な見方から日経平均株価がほぼ一本調子で上昇し、年初来高値圏で推移したため、個人投資家などは利益確定を急いだとみられる。個別では、日経平均に連動する運用を目指す「日経225ノーロードオープン」(アセットマネジメントOne)が、銘柄別として9月の資金流出額が最多だった。

 海外REIT型からの資金流出も続いた。流出額は1091億円と8カ月ぶりの高水準だった。分配金引き下げに対する警戒感が引き続き強いほか、外国為替市場での円相場の下落基調が利益確定売りを促した面もあった。個別では「ラサール・グローバルREIT(毎月分配)」(日興アセットマネジメント)「フィデリティ・USリート・ファンドB(為替ヘッジなし)」(フィデリティ投信)などから資金が流出した。

 一方、相場の変動に合わせて資産の配分を機動的に見直すバランス型には引き続き資金が流入した。「SMBC・アムンディ プロテクト&スイッチファンド」(アムンディ・ジャパン)などが人気を集めており、流入額は3カ月連続で1000億円を超えた。

 銘柄別の資金流入額の最多は、国内外の債券に投資する「野村PIMCO・世界インカム戦略ファンド Aコース(為替ヘッジあり 年2回決算型)」(野村アセットマネジメント)だった。為替変動リスクに対応し、比較的高いインカム収入の確保を目指す投信で「円債の代替としての需要が強い」(ドイチェ・アセット・マネジメントの藤原氏)という。

 海外株式型の資金流入超も続いている。特に新興国を投資対象とした投信への関心が高まっている。9月に設定された日本を除くアジア、中東、東欧、ロシアなどの株式を投資対象とした「新シルクロード経済圏ファンド」(日興アセットマネジメント)は、342億円の資金を集めた。

(日経QUICKニュース)

[日本経済新聞朝刊2017年10月14日付]

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