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囲碁王座戦 井山六冠に、若手・一力七段が挑む

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NIKKEI STYLE

3連覇、通算5期目を狙う井山裕太王座(28)に一力遼七段(20)が挑む第65期囲碁王座戦五番勝負(日本経済新聞社主催)が20日開幕する。六冠を持つ井山王座は名人位に挑戦中で、2度目の七冠に手をかけている。その絶対王者を追う最右翼の若手実力者が一力七段だ。天元戦五番勝負の挑戦者でもあり、王座戦と史上初の同一カードとなった。対戦成績は井山王座の6勝3敗。読みの深さの卓越する両者の戦いは、激しい力勝負となりそうだ。

通算5期目狙う 井山裕太王座 大変な相手、最善尽くす

昨年、六冠に後退した直後の王座戦をうまく乗り切り、ずるずる後退せずにすんだのは大きかった。調子が上向きになったと感じたのは4連勝で終わった今春の本因坊戦。自分では決断に自信を持てるかどうかを調子のバロメーターにしていますが、このときはいい決断ができました。

その後、世界戦では必ずしもいい結果が残せませんでしたが、調子自体は悪くない。名人挑戦が決まり、再度の七冠も意識し始めました。

挑戦者の一力遼七段はもともと完成度の高い棋士ですが、最近、一段と力を付けていると思います。早碁が得意な印象がありましたが、棋聖リーグなど持ち時間の長い碁でも結果を残し、今、一番大変な相手かもしれません。

棋風の面では、「最善を求めて、めいっぱい打つ」という意味で、自分に近い感じがある。波長が合っているのかもしれません。ただ、それはやりやすさを意味しない。こちらが困るところに必ず打ってくるという意味では、やっかいな相手でもあります。

過去の対戦でもそうでしたが、激しい戦いの碁が予想されます。それも小競り合いというより、大きな戦いの碁。読みの深さや、互いに石を取り合ったときの形勢判断の正確さが問われます。

同時並行の天元戦も含め、スケジュール的には厳しいですが、体調は問題がなく、気持ちの面でも充実しています。ベストを尽くすだけです。

若手の実力者 一力遼七段 1局を大切に、結果残す

日本の棋士として14年ぶりに招かれた中国・甲級リーグを含めて世界戦の成績はいまひとつですが、国内ではまずまず。調子は悪くないと思います。大学に通っているために棋士の研究会に出る機会は少ないですが、最近はネット対局場でAI(人工知能)と打てる。AIは碁盤を広く使うのが上手で、柔軟な考え方は大いに参考になります。

国内では今年、2歳年下の芝野虎丸七段に勝ち星で負けたくないという思いで打ってました。その芝野七段と挑戦者決定戦で当たった。向こうに「最年少」がらみの記録がかかっていましたが、極力意識しないようにしたことが、いい結果につながりました。

ほぼ同時期に行われる天元戦五番勝負と両方の挑戦権を獲得しました。六冠の方と立て続けに大舞台で戦えるだけでも光栄です。棋聖戦の挑戦者決定戦も含め、大事な対局を短期間に何局も打つ経験は初めてですが、最近は週に2~3回、スポーツジムにも通い、「碁を打つ体力」は問題ないと思っています。

お互いに頑張った手を選ぶ傾向があるので、激しい戦いの碁になるのは間違いないと思います。井山さんとは昨年の天元戦で対戦して悔しい思いをしているので、それを糧にして、精いっぱい自分らしい碁を打ちたい。勝つのが大変な相手であることは分かっていますが、一局一局を大切に打ち、何とか結果を残せればと思っています。

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小林覚九段、村川大介八段に展望を聞く

五番勝負の展望を小林覚九段(58)と村川大介八段(26)に聞いた。=文中敬称略

――若手の一力が挑戦者に名乗りを上げた。

村川 本戦では若手の台頭が目立った。特に史上最年少挑戦の記録がかかった芝野(虎丸七段)との挑戦者決定戦は形勢が拮抗したまま難しい戦いが続き、数年に一度という名局だった。一力は今年、世界トップ級棋士が集う中国の団体戦「甲級リーグ」のチームに招かれ、独特の激しさの中でもまれている。国内での好成績をみると、心理面の成長もうかがえる。

小林 一力は王座戦だけでなく、2年連続で天元戦にも挑戦。さらに棋聖戦リーグの最上位「Sリーグ」で全勝して挑戦者決定戦に駒を進めた。井山も自分のあとに続くのは一力と見なしているはずだ。それだけに簡単には負けられない。

――井山の調子は?

村川 今春、中国と韓国のトップ棋士と人工知能(AI)で争ったワールド碁チャンピオンシップは全敗の最下位に沈んだが、その後に公式戦16連勝するなど気落ちした様子はまったくない。LG杯など世界戦でも勝ち進んでいる。国内タイトル戦を含めて対局は立て込んでいるが、充実感がみなぎっている。本人も今が棋士人生で一番良い状態だと言っていた。

小林 確かに国内では頭ひとつ抜きんでている。ただ井山の碁の内容が抜群にいいというより、若手が少しだらしない。世界戦では三星杯やテレビアジア選手権で「らしくない」負け方をしていた。粘りを欠いており、もろいところも見え隠れする。

――どんな碁になる?

村川 2人とも接近戦の強さが持ち味だ。一力は最近、地を稼いでシノギに回る碁を得意とする。直線的な読みの早さと正確さは随一だ。一方の井山は広くて柔軟な読みができる。優勢とみるとわかりやすく勝ちを目指す戦い方をするようにもなってきた。いずれにしろ挑発的な手を打って相手を戦いに引きずり込むところは同じ。けんかを売られて黙っているタイプでもない。

小林 互いに少しでも石を伸ばすので、どちらが仕掛けたか分からないうちに戦いになるだろう。しかし相手の懐で戦うのが得策とは限らない。往年の趙(治勲名誉名人)はつまらない手でも「いい手」を平然と打っていた。特に挑戦者の一力にとって、碁盤全体を見渡して最善手を打つことが大切になる。

――勝敗予想は?

村川 3勝2敗で防衛とみる。井山は布石から細かな工夫をするのが好きで、最新の流行形に乗っかることはない。色々な碁が見られるのが楽しみだ。早碁が得意だった一力も、最近は持ち時間の長い碁でもまんべんなく勝っている。簡単に敗退するとはイメージできない。

小林 五番勝負が並行する天元戦と影響しあうだろう。どこかで手も足も出ないような内容の悪い碁を打ってしまうと、心理的に立て直す余裕がなく、流れが一気に傾く恐れがある。一力は自身初の七大タイトル挑戦となった昨年の天元戦で、井山相手に1勝を挙げたのは自信になったはずだ。いずれタイトルを取る棋士であり、一力本人もそう思っている節がある。期待を込めて3勝1敗で奪取と予想する。

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中部勢が活躍

この3年、五番勝負は井山対関西棋院勢の構図だったが、今年は関西棋院でただ1人本戦入りした余が2回戦で敗退。代わって活躍したのが中部勢で、中野、伊田、羽根、志田の4人が本戦入りし、中野は準決勝まで駒を進めた。

最年長75歳の石井が2年連続で本戦入りしたのも快挙だが、最年少17歳の芝野の活躍も見事だった。最終予選で本命候補の山下を破って勢いづき、溝上、余、中野と撃破して決勝進出。七大棋戦での最年少挑戦に夢をつないだ。

これに待ったを掛けたのが一力。志田、羽根に続き、高尾を破った孫も下し、決勝では芝野との難戦を制した。

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