煮こむだけパスタ、冷凍で味付け 時短本格味に感嘆
2017年下半期にブレークしそうな食品には何があるか。「次にブレークする食品は? ガッツリ系加工食品に注目」でバイヤーによる予測を、「粉末味噌など革新的な和食素材『NEOジャパニーズ』」では新しいキーワードとして「NEOジャパニーズ」を紹介した。下半期にもう一つ目立つ目立つのが、ありそうでなかった利便性を提案する「技あり『感嘆・便利』」商品だ。共働き世帯の増加で時短が求められる一方で、レンジ調理ではないひと手間をかけ、達成感を得たいという心理がある。
例えば、正田醤油の「冷凍ストック名人」は、キーマカレーやプルコギなどの調味液が入ったチャック袋にひき肉や豚肉を入れ、冷凍保存するもの。液が凍りつく間に味が染み込み、調理する際はそのままフライパンで加熱するだけで1品が完成する。「スーパーの特売で買いだめしたひき肉を有効活用でき、忙しい共働き世帯の負担軽減にも役立つ」(正田醤油)という狙いだ。同社の女性社員が開発しただけに、チャック袋で冷凍したものは一般的な直径26cm程度のフライパンにちょうど収まるサイズ。袋には保存期間を書く欄があるなど、随所に工夫が光る。
タコライスの素を使ったホットサンド。キーマカレーも試したが、子供も食べられるマイルドな辛さ。いずれも濃いめの味付けで、ご飯にも合う
同じく有職女性をターゲットに、調理の手軽さに特化したのが、濃縮ソースの「キユーピー3分クッキング ワンポットパスタ」(キユーピー)だ。パスタを別ゆでせずに、乾麺と常備野菜を一緒に煮込むだけ。鍋1つで調理が完結する。調理の最後に汁気を飛ばすと、絶妙な粘度のパスタソースに仕上がるよう「濃縮ソースの塩分を調節し、最適な水分量も割り出した」(キユーピー家庭用本部の林孝昌氏)という。ひと手間かける割に簡単に作れ、レトルトより野菜もたっぷり使える。さらに後片づけもラクなのがポイントだ。
「なめらかクリーム味」を試食。上記の要領で作ると、実際に程よくソースのとろみがつき、パスタを別ゆでした場合と変わらない食感を堪能できた。子供も好みそうな優しい味付け
(日経トレンディ編集部)
[日経トレンディ2017年10月号の記事を再構成]
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